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BIG通販Pro CTIで顔の見えないお客様との会話をスムースに

新橋に本店を構える新橋玉木屋様の創業は江戸時代、天明二年(1782年)。今年で創業225年を迎える伝統のお店です。

現社長で九代目となる同店の原点は、煮豆から始まります。初代七兵衛が、越後の国、玉木村から江戸に出て、お坊さんが座禅を組んだような形が特徴的な「ざぜん豆」を売り出し、”新橋玉木屋”の名前を有名にしました。

その後、三代目に受け継がれた際に佃煮で有名となった新橋にほど近い佃島で、漁師の保存食であった小魚を煮た佃煮に出会い、「新橋玉木屋の佃煮」が誕生しました。

そして「ざぜん豆」「佃煮」が同店の主要商品となり、時代に合った商品を次々と開発され、現在では、アイテム数が200数を超えているそうです。

新橋本店の他、東京駅や羽田空港、三越や高島屋といった大手デパートなどで商品を買うことができ、東京土産やご進物としての用途で親しまれています。

商品力の高いこれらの商品は、全国展開をされているのかと思いきや、意外にも首都圏中心の出店だそうです。

全国展開をしない理由を尋ねると、「以前は、東京以外のデパートにも出店していましたが、やはり東京土産としてご利用頂きたいことと、口に入る食品ですので、管理のできる範囲内での販売ということで、現在は東京近郊と、日本の玄関口である空港のみの出店となりました。 」と、営業本部長である田巻恭子さんは語ります。

導入のきっかけ

お土産などで頂いた同社の商品をまた食べたいというお客様から、電話などでのご注文が増えはじめたのをきっかけに“通信販売”でのご提供という形になったのは、自然の流れと言えるでしょう。

通信販売による遠方への発送を始められたのは8年ほど前。当時はそれぞれの店舗や本社でご注文を受け付けられていましたが、繁忙期の対応は大変なもので、工場に隣接した場所で製造から出荷までを一連で行える通販部門を開設し、工場直結の本格的な受注センターを構築することになりました。

それまで、店舗での対面販売のほかは、デパートへの卸売りが中心だった同店ですが、本格的な対個人向けの通信販売事業への参入に伴い、通販専用のシステム導入を検討されました。

CTIによる顧客管理

通信販売による商品の提供に経験のあるお会社では、パッケージソフトの機能に加えて、自社独自の運用をシステムに反映させるためにカスタマイズを行うことが多いものです。
しかし、通販ビジネスをスタートしたばかりの同社では、パッケージソフトから、通販独特の業務の流れを学びたいという理由から、カスタマイズなしでBIG通販Pro CTIをご導入頂き、本格的な受注受付センターが誕生したのです。

ご注文は、電話やFAXがほとんど。最近では、お客様の利便性も考慮し、インターネットでの注文も受け付けられています。過去に、大手ショッピングモールへも出店しましたが、現在は出店されておらず、自社のホームページからのみだそうです。
大手ショッピングモールでは多くの競合他社に埋もれてしまい、特出するには莫大なプロモーション費用がかかります。新橋玉木屋様を気に入ってくれるお客様は、直接、自社のホームページを訪れるのです。

季節によって商品の入れ替わる同社では、チラシやDMで定期的にお客様にご案内されているそうです。その際には、ある程度ターゲットを絞り、BIG通販Proの宛名ラベル印字機能を利用されています。
また、贈答の季節には、昨年度の実績から予約注文書を作成省略することで、リピートオーダーにもつながっているようです。

今後の展望

これまで、百貨店に訪れるお客様と、直営店に訪れるお客様は、両者とも新橋玉木屋様の“顧客”でした。

しかし、個人情報保護法の影響から、百貨店のお店に訪れるお客様はあくまで百貨店の顧客という判断で、出店企業には顧客情報の開示がなされず、お客様に直接DMを発送するといったプロモーションができなくなりました。

一方で、インターネットの普及により商品アピールの場が増え始め、パッケージを女性らしいカラフルなものにしたり、ふりかけなど若者でも親しみやすい商品を開発し、若者層を増やす施策も積極的に行ってきたそうです。

これらの商品のアピールの場として、インターネットやメールマガジンというツールでの販売拡大に力を注入したいとのことです。

今後も、あくまで“東京土産”というブランドイメージを守り、老舗の江戸前佃煮の味を全国に広めていかれることでしょう。