三浦の桜も見頃を迎えています。桜の下で楽しく酔っぱらうことができるのは、日本が本当に治安が良く、安全な国だからですよね。ずっとそうあってほしいです。

日本では春はお別れの季節でもあります。このコラムも今回が最終回です。

コラムのお話をいただいた時は、ただのDIY好きのフランス人が書いたものを読んでくれる人なんているのだろうか?と不思議な気持ちでした。
今は日本通の外国人や流行りのDIYを発信している人も沢山いる時代ですから。

私の心配をよそに、庭にプールを作った回など沢山の方々に読んでもらえたようで、嬉しい限りです。

実は今、100年前の木造船を復旧するプロジェクトに参加しています。
イギリス、イタリア、ノルウェーから集められた船大工数名と日本人で構成されたチームで、あと100年使える船に完璧に修復する計画です。

私はフランスの海軍出身で船舶免許も持っていますが、船大工の経験はありません。何故チームの一員になれたかというと近所のマリーナのオーナーの自宅に頼まれてテラスを作ってあげたことがあり
私を推薦してくれたのです。

古い船だけに痛みが激しいですが、当時からの材料や部品は素晴らしく、2度と手に入らないような貴重な品もあります。

海、船、アンティーク、私の好きなものがいっぱい詰まった職場です。チームでの大工仕事は初めてなので、人の技術を見たり、自分にはない発想力を持っている人に関心させられたり、刺激的な毎日です。

チームの公用語は英語、でも全員の日本人が英語が堪能な訳ではないので皆コミュニケーションには苦労しています。
外国人混合チームでの仕事はパン職人時代に経験済みです。その時に学んだことは、国は違えど、仕事仲間にされて嬉しいこと、嫌なことは大して変わらないということです。
言葉ができるできないの前に、挨拶する、お礼を言う、相談すると言った当たり前のことをすれば、大抵は上手くやっていけます。

イチバン話せそうな見た目に反して、チーム内で唯一英語が下手な外国人の私が、小学生並みの英語力で必死にコミュニケーションする姿は日本人スタッフに勇気を与えているらしいです(笑)

船の完成まで、平日は船大工、休日はクッキー作りの生活が続くと思います。
残念ながら、一旦このコラムから離れて仕事に専念することにしました。

病気でパン屋を閉めて4年が経ちました。
自分にパン職人以外できるのか不安でしたが、大好きなDIYが思わぬ形で仕事に繋がり、古い木造船修復というロマンチックなプロジェクトに参加することができました。50歳を過ぎて英語を学ぶはめになり、ちょっぴり話せるようになりました。パン屋時代に覚えたクッキーを地元の市場で売って沢山の人と知り合うことができました。パン屋を続けていたらできなかったことばかりです。

予想していた未来とはかなり方向は違いますが、残りの人生も「好きなこと」「夢中になれること」を大切にDIYしていけたら良いと思います。

当分の間、自宅をDIYする時間は取れそうにありませんが、まだまだアイディアは尽きないので、いつかプールを超える作品を皆さんに紹介できる日を楽しみにしています。

A bientot!!(また会いましょう)