第35回 ファミコンキャラクターのオープン化?
こんにちは、うちです。
多忙につき、4月は連載をお休みさせていただきました。
今回から隔月での連載といたしますので、どうぞよろしくお願いします。
ところで、みなさん「Ingress」というゲームはご存知ですか?
スマートフォン用の課金なしの無料陣取りゲームで、簡単にいうと、青組、緑組の2チームに分かれて、Googlemapのようなリアル世界の地図上で、陣地を取り合うゲームです。
位置情報を利用して、陣地をとるには、実際にその場所に移動しなければいけないという、バーチャルとリアルが結びついたゲームです。
提供元はGoogleで、社内スタートアップの「Niantic Labs」というチームが開発運営しているそうです。なんでも、このチームにはGoogelEarthやGoogleMapを開発したメンバーが多く在籍しているとか。
このゲームを知ったのは、たしか去年の年末ぐらいのことです。
定期的に行われる、とあるIP電話系のオープンソースの集まりの場でした。
久しぶりにその集まりに参加すると、なにやらみんなスマホをずっといじっているではありませんか。
そう、皆「Ingress」をやっていたのです。
もはや、IP電話のオープンソースの集まりではなく、「Ingress」のユーザー会じゃん!と思ったのを覚えております。
それ以来、かくいう私も「Ingress」プレイヤーになってしまいました。
3/31の夜中に「Ingress」を立ち上げて眺めていると、日付が4/1になった瞬間、画面上に往年のファミコンゲームの「パックマン」のキャラクターたちが画面に突然登場して、大変驚いたのを覚えています。
パックマンといえばナムコのゲームキャラクター。
Googleとナムコが提携したのか?エイプリルフールのネタなのか?
なんだろうと思って調べてみると、「バンダイナムコゲームス」が、「バンダイ」と「ナムコ」の合併を記念して、「パックマン」や「ギャラクシアン」、「ゼビウス」、「マッピー」といった、17のキャラをオープン化する「カタログIPオープン化プロジェクト」始動との記事を見つけました。
キャラクターがフリーで自由に使えるのか?
カタログIPっていったいなんだ?!インターネットプロトコルじゃないよな・・・などと思いつつ調べてみました。
カタログIPとは、知的財産(IntellectualProperty)のこと。
公式サイトはこちら
http://open.channel.or.jp/
ファミコン世代の私には全部やったことのあるとても懐かしいものばかり。
ただ、よくよく見てみると、自由に使えるわけではなく、「簡易的な企画審査のみを行います」との記載が。
また、対象カテゴリは、
「スマートフォンアプリ」
「ブラウザゲーム」
「新規ネットワークデバイス」
有料サービス提供の場合は「所定のビジネス条件に従った売上分配を当社へお支払いいただきます。」
無料サービス提供の場合は「広告配信ツールを導入いただき、広告収入を分配いただきます。」
との、結構なしばりがあることがわかりました。
一般的なオープンソースとは、「オープン」のレベルが全然違いますね。
ゲーム業界では、これでも「オープン」なんですね。
業界が異なると結構言葉の定義や概念が違うようです。
他のキャラクターはというと、熊本県のキャラクターで有名な「くまモン」。
こちらは、「熊本県PR事業者登録」と、「利用許諾申請」が通れば使用可能になるそうです。
オープンソースで有名なLinuxのマスコットキャラクターのペンギンは「タックス」という名前で、上記のような縛りがなく誰でも自由に使えるようです。
ありがたい。
http://isc.tamu.edu/~lewing/linux/
タックスは、オープンソース業界では有名ですが、他の業界ではそうでもなさそうです。
バンダイナムコのゲームキャラクターやくまモンより、利用のハードルは低いので、みなさん是非いろんなところで使用して露出させてあげてください。
オープンソース geek(変人)列伝 バックナンバー