Everything But The Girl 『Never Could Have Been Worse』(Ben Watt) 84Blanco y Negro

相変わらず超安いアマゾンのマーケットプレイス。CD12枚大人買いしても、飲み代より安いぐらいです。

今回の12枚は、英国80年代を中心に攻めてみました。もう知り尽くしたと思っていたパンク~ニューウェイブですが、まだまだ素晴らしい逸材がゴロゴロ。

EBTGの名盤1stのデラックスエディションには、アルバム未収録の佳作がてんこもりでした。

グラムやハードロック、プログレはある意味、中世の暗黒的退廃に沈みんでいて、停滞と深化にまどろんでいたわけですが、パンクが目覚めさせたモダンな感覚は、ストイックなシャープネスでシーンを先端化しました。ルージーなオブリガードは、切れそうなアコギのカッティングに駆逐されたたわけです。

EBTGの初期名曲群は、まさにその感覚をスノッブに体現していると言えます。
熟成と技巧を神経質に拒否したようなアレンジとサウンドは、10代の拙い反体制気分をつけ上がらせてくれました。

しかし、大人になってもこの潔癖なネガティブネスの刃は、折れそうな活力の復活を大いに鼓舞してくれています。