先月に引き続き、ペレスプラードですが、今月はローズマリークルーニーとのコラボレーションです。

アメリカの黄金時代を代表する、50年代正統派ジャズシンガーであるクルーニー。
ロック以前の米国ポピュラーミュージックのゴージャスさを象徴するかのような、ブロンド美人です。

しかし、プラード楽団の下世話なサウンドに立ち向かう気丈なクルーニーのヴォーカルは、生硬ともいうべきか、いかにもカタい。南北アメリカのカルチャーの大いなるかけ離れを感じさせます。

ところが、このミスマッチが、なかなか味わい深い。お互いが全く歩み寄らず、自らの信条を堂々と披瀝するぶるかりあいの力強さ。

そういええば、同時代の雪村いづみのラテン歌謡のすばらしさにも、異文化の切磋琢磨の電光石火が煌めいています。

米国黒人音楽がワールドワイドの覇権を築いてしまった現代には、この異文化コンフュージョンはもう望めそうにないのが、寂しい限りです。