高橋幸宏 「Glass」 (高橋-Barakan) 81Alfa

速い曲とゆったりした曲、ラウドな曲と静かな曲があるようにウェットな曲とドライな曲があります。

80年代初頭、「ドライ」なサウンドが世の中に溢れました。
イギリスのニューウェーブがその切り口を作ったわけですが、その本家も超越していたのが当時の高橋幸宏のソロです。

まず声ですよね。
俗世の些事と全く関係ないところで発せられているヘニョヘニョ声。しかも英語。パワフルといった概念と眞逆な破裂音をシャープに叩き出すドラミング。鏤められるのは坂本龍一の凶暴な無機質シンセ。

本家YMOのサブテキストとも言われているるアルバム「ニウロマンティック」ですが、「サブ」なんてとんでもない。

どっしりとヴォーカルを真ん中に据えた本盤こそ、超ドライポップの大本命です。「Glass」は1曲目。とにかくドラムが鋭い!