2024年9月18日 / 最終更新日時 : 2024年9月18日 編集長 今月の一冊 『引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす』 『引き算思考』という日本版のタイトルとその装丁は少し誤解を招くかもしれない。本書は「『引き算思考』なる思考法がビジネスや人生に役に立つ」といったハウツー本ではない。原著タイトルにあるように、減らすことをめぐる人間、そして […]
2024年8月20日 / 最終更新日時 : 2024年8月20日 編集長 今月の一冊 『バリ山行』 最近、大型書店に入るとなんだか息苦しくなる。知識や情報が得られる本、スキルやテクニックを身につけるための本、教養を得られる本、そんな「役に立つ(らしい)本」のタイトルや装丁に圧倒されてしまうのだ。もちろんエンターテイメン […]
2024年6月18日 / 最終更新日時 : 2024年6月18日 編集長 今月の一冊 『成長を支援するということ』 「私はこうなりたい!」と思うことは誰にでもあるだろう。目標に向かって自分自身を変化させ、成長させていくことは、もちろん悪いことではない。しかし本書『成長を支援すること』を読むと、「私はこうなりたい!」より「私はこうありた […]
2024年5月21日 / 最終更新日時 : 2024年5月21日 編集長 今月の一冊 『空は世界のひとつ屋根』 イラストレーターにして寡作の漫画家、鶴田謙二の新刊『空は世界のひとつ屋根』が出た。120ページ弱で、定価1400円。コミックスにしては高い! となりそうだが、こんなに素晴らしい「世界」をたった1400円で堪能できるなんて […]
2024年4月16日 / 最終更新日時 : 2024年4月16日 編集長 今月の一冊 『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』 やはり、成瀬あかりが天下を取った。小説好きならなんのことかわかるだろう。そう、今年の本屋大賞は、現在日本の小説界におけるもっとも魅力的な主人公、成瀬あかりの活躍を描いた宮島未奈の『成瀬は天下を取りにいく』が受賞したのだ。 […]
2024年3月19日 / 最終更新日時 : 2024年3月19日 編集長 今月の一冊 『ノウイットオール』 第30回松本清張賞を受賞した『ノウイットオール』は見事な野心作である。切縞市という架空の市を舞台に、同じ登場人物たちが織りなす人間模様を描いた連作短編で、1篇目は推理小説、2篇目は青春小説、3篇目がSF、4篇目が幻想小説 […]
2024年2月20日 / 最終更新日時 : 2024年2月20日 編集長 今月の一冊 『ブッダのお弟子さんにっぽん哀楽遊行』 『ブッダのお弟子さんにっぽん哀楽遊行』ーーそのタイトルとゆるやかな装丁から、古くからの戒律を守るタイの僧侶が日本のカルチャーに驚く紀行を面白おかしく書いたもの、と想像した。だが予想はいい意味で裏切られた。著者は直木賞も受 […]
2024年1月23日 / 最終更新日時 : 2024年1月23日 編集長 今月の一冊 『世界は経営でできている』 講談社現代新書の『世界は経営でできている』が売れている。今月発売された同新書のなかで一番の売上で、発売即重版がかかったという。「上司はなぜ無能なのか?」という帯の惹句が人々の心に強く刺さったのだとするとそれはそれで日本に […]
2023年12月19日 / 最終更新日時 : 2023年12月19日 編集長 今月の一冊 『地雷グリコ』 時間ができる年末の楽しみはミステリーを読むことや数独などのパズルを解くこと。脳みそを自由に動かして楽しむこととは、案外仕事のないこの時期にしかできなかったりする。 今年も『このミステリーがすごい!』や「週刊文春ミステリー […]
2023年11月21日 / 最終更新日時 : 2023年11月21日 編集長 今月の一冊 『万物の黎明』 翻訳作品で今年最大の話題作といったらこれだろう。『負債論』、『ブルシット・ジョブ』のデヴィッド・グレーバーの遺作となった(2020年8月6日に書き終え、9月2日に亡くなったそうだ)『万物の黎明』だ。しかし、ここで紹介する […]