2025年1月21日 / 最終更新日時 : 2025年1月21日 編集長 今月の一冊 『俺の文章修行』 文章をうまく書きたい、と思う人は多いだろう。そんな需要に対して、谷崎潤一郎はじめ、作家による文章読本が多く出版され、様々な書き手が綴る「私の文章修業」なる雑誌連載もあったと記憶している。今月発売された町田康の『俺の文章修 […]
2024年12月24日 / 最終更新日時 : 2024年12月24日 編集長 今月の一冊 『遠くから見たら島だった』 やはりたまには書店をぶらぶらと歩くものだ、としみじみ思った。今回ご紹介する『遠くから見たら島だった』は、東京・立川のオリオン書房に面陳列されていた、なんとも地味な写真集で、どうやってもネット書店で出会える気がしない。 表 […]
2024年11月26日 / 最終更新日時 : 2024年11月26日 編集長 今月の一冊 『水道水の味を説明する』 まずは、この動画を見てほしい。 お笑い芸人の鈴木ジェロニモ(昨年のR1グランプリで準決勝まで進出した)の「説明する動画」のひとつだ。 上記の動画には「お笑い」の範疇を超えて、なんだか胸に響くものがあるーーと、私だけでなく […]
2024年10月22日 / 最終更新日時 : 2024年10月22日 編集長 今月の一冊 『生命活動として極めて正常』 前々回紹介した、『バリ山行』は日本文学の伝統の系譜に連なる現代の純文学と呼べる作品だったが、今回取り上げる『生命活動として極めて正常』は、その対極とも言える一冊だ。小説サイト「カクヨム」への投稿やはてなブログの年間ランキ […]
2024年9月18日 / 最終更新日時 : 2024年9月18日 編集長 今月の一冊 『引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす』 『引き算思考』という日本版のタイトルとその装丁は少し誤解を招くかもしれない。本書は「『引き算思考』なる思考法がビジネスや人生に役に立つ」といったハウツー本ではない。原著タイトルにあるように、減らすことをめぐる人間、そして […]
2024年8月20日 / 最終更新日時 : 2024年8月20日 編集長 今月の一冊 『バリ山行』 最近、大型書店に入るとなんだか息苦しくなる。知識や情報が得られる本、スキルやテクニックを身につけるための本、教養を得られる本、そんな「役に立つ(らしい)本」のタイトルや装丁に圧倒されてしまうのだ。もちろんエンターテイメン […]
2024年6月18日 / 最終更新日時 : 2024年6月18日 編集長 今月の一冊 『成長を支援するということ』 「私はこうなりたい!」と思うことは誰にでもあるだろう。目標に向かって自分自身を変化させ、成長させていくことは、もちろん悪いことではない。しかし本書『成長を支援すること』を読むと、「私はこうなりたい!」より「私はこうありた […]
2024年5月21日 / 最終更新日時 : 2024年5月21日 編集長 今月の一冊 『空は世界のひとつ屋根』 イラストレーターにして寡作の漫画家、鶴田謙二の新刊『空は世界のひとつ屋根』が出た。120ページ弱で、定価1400円。コミックスにしては高い! となりそうだが、こんなに素晴らしい「世界」をたった1400円で堪能できるなんて […]
2024年4月16日 / 最終更新日時 : 2024年4月16日 編集長 今月の一冊 『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』 やはり、成瀬あかりが天下を取った。小説好きならなんのことかわかるだろう。そう、今年の本屋大賞は、現在日本の小説界におけるもっとも魅力的な主人公、成瀬あかりの活躍を描いた宮島未奈の『成瀬は天下を取りにいく』が受賞したのだ。 […]
2024年3月19日 / 最終更新日時 : 2024年3月19日 編集長 今月の一冊 『ノウイットオール』 第30回松本清張賞を受賞した『ノウイットオール』は見事な野心作である。切縞市という架空の市を舞台に、同じ登場人物たちが織りなす人間模様を描いた連作短編で、1篇目は推理小説、2篇目は青春小説、3篇目がSF、4篇目が幻想小説 […]