今月の一冊
『脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論』
2022年6月23日 今月の一冊
本書『脳は世界をどう見ているのか』における脳の機能に関する仮説は極めて魅力的だ。 脳は単純な細胞の寄せ集めで、それが頭蓋骨に覆われ、外部からの情報は、神経系を通じて電気信号として入力されるのみである。そのような状況で、い …
『センス・オブ・何だあ?ー感じて育つー』
2022年5月24日 今月の一冊
『センス・オブ・何だあ?』ーーレイチェル・カーソンの名著『センス・オブ・ワンダー』をもじった、ちょっとふざけたような書名。著者自身も、書名について「はい、駄洒落です」と明言しているほどだ。ただ、著者は「が、ただの駄洒落で …
『時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙』
2022年2月21日 今月の一冊
ポピュラーサイエンス、いわゆる科学読み物を愛するものなら、ブライアン・グリーンと同時代に生まれたことを感謝せずにはいられないだろう。コロンビア大学で物理学部教授を務めるガチの理論物理学者でありながら、一般向けの書籍を多数 …
『Invent & Wander』
2021年12月21日 今月の一冊
『Invent & Wander』は、国内外で話題の書である。副題に「ジェフ・ベゾス Collected Writings」とあるように、ベゾス自身がこれまで書いてきた言葉や講演、インタビューの内容などをピックア …
『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』
2021年11月22日 今月の一冊
中日ドラゴンズ監督時代の落合博満をめぐるノンフィクション、『嫌われた監督』が売れに売れている。本が売れない時代のなか、喜ばしいことだ。 本書が扱っているのは、落合が監督を務めた2004年から2011年までの8年間。プロ野 …
『LISTEN』~後編~
2021年10月19日 今月の一冊
さて、前回に引き続き、『LISTEN』を紹介する。前回、この本は、「自分は人の話を聴けている」と思っている人の自信も打ち砕く、と書いたが、そのなかでももっとも破壊力のあるものは、第6章の指摘だろう。 ”誰かと話していると …