第4回 灼熱のアラビアンナイト UAE(アラブ首長国連邦)~エジプト編

あっという間にこのメルマガも4回目。締め切り直前にバタバタするのも4回目で慣れたくないが、慣れてきてしまった。

さて、カオスなインドに10日間滞在し、鳴り続けるクラクションにもインド人の対応にもだいぶ慣れてきた頃だったが、コルカタの空港に着いた瞬間多少なりともホッとしたのは事実だった。思ったよりも気を張り詰めていたらしい。

コルカタからムンバイ経由でアラブ首長国連邦(UAE)に入った。
深夜着だったのでエアポートホテルに1泊、首都アブダビとドバイそれぞれに2泊ずつ5日間の滞在だ。エアポートホテルでは久しぶりに普通のホテルに滞在して思いっきり疲れが取れた。いままでAirbnbや少し訳ありの安めのホテルに滞在していた。やはり寝るだけとはいえ、ホテルの快適さもたまには必要だ。

アブダビとドバイはバスで一時間しか離れていないが、街の印象は大きく異なる。
アブダビは砂漠に囲まれた街という印象で、ドバイは高層ビルが立ち並び、ハイブランドのショップがたくさん並んでいて、より近代的な雰囲気だ。

どちらの街でもカンドゥーラという白いワンピースにクゥトラという赤と白の千鳥格子柄のターバンを頭に巻いている男性や、アバヤという黒い布で全身をまとっている女性を多く見かけた。高級車のUberが多いのも、UAEならではだと思う。(インドではUberを呼ぶと4桁の番号認証ができないと乗れなかったが、インド特有の仕様だと気がついた。)また、アザーンと呼ばれるイスラム教の礼拝を呼びかけるものが街中に響き渡るのがとても印象的だった。イスラム教の国に来たことを実感した。

この後もイスラム教の国に数カ国お邪魔することになるが、イスラム圏の文化には戸惑う部分もあった。女性は肌の露出を控える、豚肉は禁止、飲酒は禁止等。。。
毎晩の晩酌がとても好きな夫にとって、最初はストレスだったようだが、そういう環境に身を置くと慣れるらしい。環境に適応したというと聞こえは良いが、どちらかというと諦めざる得ない状況という感覚が正しいそうだ。

アブダビでは高級住宅街にあるAirbnbに泊まった。中心地から車で20分ほど、車窓は砂漠に囲まれた広い道路とショッピングモールで、歩いてる人はほぼいない。4月でも既に35度くらいで暑かった。インドのAirbnbもオーナーは富裕層だったが、UAEはさらにレベルが上だった。高級車が並び、敷地内にはハウスキーパー専用の家、庭にはプールもあった。まさに絵に描いたような豪邸だった。ただ周りも同じように見えたので、おそらくこれが普通なのであろう。3階建てで部屋がたくさんあり、一つ一つがとてもゆったりした作りだった。共用キッチンがまさに海外ドラマで見るような広い作りでテンションが上った。初めて自炊にも挑戦し、持参したパスタソースでパスタを作り、お湯を注ぐだけの味噌汁と一緒に食べた。自炊と呼べるレベルでもないが、短期滞在だとこれが一番効率的なのだ。その後もパスタと味噌汁という謎の組み合わせは定番化して、何度も食べているが、味噌汁があるだけでホッとするのだ。日本人であることを実感する。

アブダビではシェイク・ザイード・グランド・モスクやルーブル・アブダビを訪れ、ドバイではドバイフレームとドバイモールを訪れた。中でもモスクは2007年に完成したもので新しいが、一面真っ白な建物で、そこに響くアザーンは荘厳な雰囲気だった。ドバイに行くならぜひアブダビも訪れることをおすすめしたい。ドバイはどこも入場料が高く、私達にはハードルが高かったが、ドバイフレームだけは行ってみた。ドバイの街を見渡すことができ、まだまだこの街が開発途中であることを感じることができ、個人的には十分満足できた。

UAEは私達のような予算の限られた旅では行動範囲が狭まってしまうが、海外に来た!感をたっぷり味わうことができつつ、不便が少ないのであらゆる世代におすすめできる。今度訪れる時にはよりローカルなエリアにも訪れてみたいなと感じた場所だ。

UAEの次は、エジプトに向かった。
エジプトは世界一周に出るなら必ず訪れたい場所の一つであった。ピラミッド、ルクソール、アスワン、ナイル川クルーズ、どれも思ったより離れていて移動に時間がかかりそうだった。また、SNSでいろんな旅人が現地人とのやり取りに苦戦している様子を見ていたので、現地の旅行会社に10日間のプライベートツアーを申し込むという贅沢な選択をした。

その選択のお陰で、空港の入国審査から空港専門のスタッフが出迎えてくれた。40代くらいの彼はハイテンションに出迎え、ハイスピードでアライバルビザの支払いも終え、SIMカードの購入も人だかりができていたが間を巧みにすり抜けてあっという間に購入できた。SIMの設定に苦戦している間に娘の写真を見せてくれたり、場を和ませてくれるホスピタリティも感じられた。
空港の外に出ると8人くらい乗れるミニバンに、ドライバー、ツアーガイド、ツアーリーダーと3人のスタッフが出迎えてくれた。さすがツアーだ。贅沢な気分を味わった。ホテルまでの車から見える町並みは若干ニューデリーの町並みを思い出させる雰囲気だったが、チラッとピラミッドが見えたのにはテンションが上った。街から見えるとは聞いていたが、本当に見えた。

というわけでエジプト10日間の旅は次回へ続く。