浅野ゆう子「ムーンライトタクシー」　（橋本淳　筒美京平) 76RCA

70年代中盤、ディスコ歌謡の傑作を連打していた筒美京平先生。そのなにほどかチープで、突き抜けてポジティブな楽曲に鎮座していた２大歌姫が、岩崎宏美と浅野ゆう子です。

自宅でまだ来ぬ恋を夢想する岩崎とディスコで男の視線を楽しむ浅野。
豊かな声量で真っすぐに歌い、楽曲の完成度を高める正統派シンガーの岩崎と、少し囁くように歌い、決してうまくはないが、結構しっかりと歌詞をきかせながら、若いフェロモンを振り撒く浅野。

ま、性の対象としてお好きなほうをどうぞ、ってことです。メロディー主体の岩崎に対し、ムーンライトタクシーはリズムがメイン。キックとスネアの性急さは今聴いてもホントカッコよく、ギターのカッティングや流麗なストリングスとの相性も抜群です。