第12回 「サービスサイエンスの方向性」
みなさんは、GWはいかがお過ごしでしたでしょうか?
私は、GW返上で本業やらサービスサイエンスで多忙を極めていましたよ。
自然界のクワッチでは、そろそろお目覚めの頃。首都圏のポイントでは、コクワガタなどはクヌギの樹で、もう観察できるのではないでしょうか。
≪日本で最もポピュラーなクワッチ”コクワガタ”≫
我が家のオオクワッチもGW前から活動が活発になってきましたね。
かなりの数がいるので餌交換だけで大騒ぎです(笑)
例年、GWにはブリードする種親を選別してペアリングを行います。
どのオスとメスをカップリングさせるかは、子孫の大きさを狙うのか、美形を狙うのか、ブリードの目的によって異なります。
選んだオスとメスは、十分餌を食べさせた後で同居させます。まぁ、言ってみればハネムーンですね。通常1週間ほどで別居させてメスは、再び餌を十分食べさせた後で産卵セットに投入します。
さて、本題に移りますが、このコラムも12回目ということで一旦総括したいと思います。
その前に、前回のテーマである『サービスバリューをアップする』についていただいたコメントを中心に少しお話したいと思います。
前回ご紹介したように『サービスバリューをアップする』方法は幾つかありますが、全てやればよいと言うものではなく、やはり目的を持って価値を向上させる必要があると思います。
そこで必要なのは、やはり事前期待のマネジメントの発想で、従来提供してきたモノやサービスに対してどのような潜在的な事前期待を加えていくかだと思います。
そんな中でみなさんから特に関心が高かった項目は、「既存のサービスに何かを組み合わせる」でした。
ある先輩からは、スティーブジョブスは『自分は何も発明していない、あるものを組み合わせただけだ』と言ったと伺いました。世の中でイノベーションと言われれるものも、大半は組合せによるものかもしれませんね。
また、サービスサイエンス仲間からは、新しいサービスを創出して買ってもらうために「既存のサービスに何かを組み合わせる」だけでなく、「ワンストップ性を高める」ことを意識しているとのコメントをいただきました。
コアのサービス前後のプロセスに新たなプロセスを追加することで全体として価値を高めるやり方ですね。
SFAのSaaSベンダーとして有名なセールスフォース・ドットコムでは、コアのサービスである営業支援機能に前後のプロセスをパートナー企業のソリューションで補完しています。例えば、営業アプローチをするための顧客DBの提供ベンダーやキャンペーンを行うためのマーケティング機能を提供するベンダーです。ある意味SFAを中心にエコシステムが出来上がってい
ます。
みなさんのお仕事で提供するサービスも「既存のサービスに何かを組み合わせる」ことでサービスバリューが向上するかも知れませんね。
さて、このメルマガコラムも早いものでもう12回目です。これまでの連載を簡単に振り返ってみたいと思います。
サービスサイエンスの第一歩は、自然科学に習ってサービスを”科学”することから始まるとご紹介しました。
1.サービスを分類する(第5回 サービスを分類する)
2.サービスを分解する(第6回 サービスを分解する)
3.サービスをモデル化する(第7回 サービスをモデル化する)
そして、サービスサイエンスのもっとも大事な部分=”エンジン”は、事前期待の考え方にあることをお話ししました(第8回 サービスサイエンスの”エンジン”)。
第9回 事前期待のマネジメントでは、事前期待の持ち方には、以下の4つがあり、具体的なマネジメント例を紹介をしました。
・共通的事前期待
・個別的な事前期待
・状況で変化する事前期待
・潜在的な事前期待
読書のみなさんからは、この事前期待のマネジメントの方法について意見もいただきました(第10回 事前期待のマネジメントの反響)。
本当にありがとうございました。
さて、次回以降のこのコラムですが、サービスサイエンスの今後の方向性について連載してきたいと思います。
具体的には、サービスサイエンスと最近何かと話題のソーシャルメディアの関係について考察していきたいと思います。
ご期待ください!!
がんばれパパクワッチ バックナンバー