第23回 「買う前にファンにしてしまう5つの法則 ~『法則3:モノやサービスへの事前期待で、お客様を分類する』~」
新年度がはじまりましたがいかがお過ごしでしょうか。
パパクワッチのクワ部屋は、現在常温で管理していますが、さすがに成虫はモゾモゾと動き出しました。そろそろ餌交換をしてあげねば!!
さて、4月10日と11日に京都の同志社大学今出川キャンパスで記念すべき第1回サービス学会国内大会が開催されました。
《サービス学会国内大会の様子》
発起人でもあるパパクワッチは、欲張って2つのセッションに登壇しましたよ♪
【4月10日(水)】
15:30~17:35 Oral Presentation Session 2
『ソーシャルメデイアにおける事前期待のマネジメントの活用』と題してこのブログでも紹介している内容を中心に発表しました。
【4月11日(木)】
10:50~12:00 Poster Presentation Session
こちらは、『ハードベンダーからサービスベンダーへの転換』と題して主に本業の関係でプレゼンしました。
サービス学会は、文理融合、産官学連携の実験的なイベントで大変興味深かったです☆彡
事前申込180名の比率は、4:4:2と言う事である意味理想的かも。
当日の飛び込みも40名ほどいたとか。
何よりも、日頃なかなか会えないような方々と人的ネットワークがつくれたということが最大の収穫でした(^^)
プレゼンテーションの質疑では、東大の現役の学生さんからオオクワッチのことを質問されましたよ(笑)
産業界はアカデミックな手法を学び、学術界はビジネスの現場を理解するよい” 場 “になれば良いと思いました。秋には国際大会が東京で開催され、第二回国内大会は、来年2014年4月28日から函館で開催される予定です。
今年以上の盛り上がりを期待したいですね!
さて、前回までご紹介してきた「買う前にファンにしてしまう5つの法則」。
今回は「法則3:モノやサービスへの事前期待で、お客様を分類する」と題して、
事前期待によるお客様のセグメンテーションについてご紹介したいと思います。
《買う前にファンにしてしまう5つの法則》
■法則3:モノやサービスへの事前期待で、お客様を分類する
自社のモノやサービスのお客様を架空のペルソナに例えてイメージする方法は、このシリーズの第21回『法則1:ターゲットとなるお客様をイメージする』でもご紹介しましたが、この考え方をさらに進めるとどうなるでしょうか。
最新のサービスサイエンスの議論では、事前期待によって顧客セグメントを定義する研究が行なわれています。
筆者のサービスサイエンスの恩師であるワクコンサルティングの諏訪良武氏によると、「業種やサービスの種類によって顧客をセグメント化する異なる軸が見つかる」と指摘しています。
先のペルソナはイメージによるものですが、事前期待の分類軸で分けるこの方法は、よりお客様の期待に沿ったものになると考えられています。
例えば、オオクワッチのブリーダーを事前期待で分類するとどうなるでしょう。
※画像をクリックするとPDFファイルが開きます。
ここでは、過去のお取り引きの経験から大きく3つの軸で分類をしています。
軸は、対象となるモノやサービスによってその数が異なります。
まず、1つめの軸はオオクワガタの産地への拘りです。
佐賀県神埼産や山梨県韮崎産というように特定の産地に興味があるか、ないかによる違いです(図の左右の軸)。
2つ目の軸は価格についてです。
できるだけ安い方が良いのか、ある程度高くても構わないのかといった内容になります(図の上下の軸)。
3つ目の軸は個体の大きさへの拘り。
より大型の個体を好むのか、大きさにはあまり拘らないといった具合です(図の四象限の中)。
このように、お客様を事前期待の内容によってセグメント分けして捉えることで、お客様により細やかな対応ができるようになります。
また、品揃えなどにも活かすことができるでしょう。
みなさんも、自社のモノやサービスを利用するお客様のセグメンテーションに事前期待による分類を試してみてはいかがでしょうか。
次回は、「法則4:さまざまな事前期待に応える」をお届けします。
(つづく)
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