第2回 DIYの苦労と醍醐味

いよいよ始まった、人生最大のDIY。

通常、お店を賃貸する場合は、スケルトンといって何もない状態に戻してから契約して工事を開始します。

でも、最近は居抜きで初期費用を抑えるといった方も多いですね。
私の場合はラーメン屋さんが閉店してそのままの状態を引き継いだので、ラーメンどんぶりや中華鍋を片づけることからスタートしました。

ラーメン屋→パン屋では、結局ほとんど使えるものはなく、大量の食器や鍋を処分。

間取りも全く違うので、構造上必要な壁以外はハンマーで叩いて破壊しました。

壊すという作業は力仕事ですが意外に簡単なもので、ほぼ1日で終了。
ガス関係だけは危険なのでガス屋さんに撤去をお願いしました。
自分で壊したことで、配線や排水の問題点なんかも見つけることができました。

最後に残ったのは、大量の廃材。
業者さんに撤去を頼めばゴミの処理まで含まれますが、DIYはこれが厄介。
楽しいDIYですが、ゴミの処理にはいつも頭を悩ませています。

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結局、ゴミ処理業者と交渉して4トントラックにゴミを一緒に運び込むことで、安く引き取ってもらうことができました。

ゴミの処理に一番時間と労力を割くことになってしまいました。

ゴミの処理がやっと終わり、お店がスケルトンの状態になりました。

空っぽのお店にひとり、ビール片手に座りこみ、どんなお店にしようか?
頭の中でイメージしてみました。

私は建築やデザインを勉強した経験はなく、全て独学。
設計図を描いたり、CADを使うことはできません。

イメージは頭の中だけといっても厨房機器のサイズ等もあるので、方眼用紙に簡単な配置図の様なものは作ってみました。

パン屋の場合はオーブンなど機械が大きいので、厨房はかなり大きめにする必要があります。作業工程を考えながら、まず機械の大まかな配置を決めます。

オーブンやホイロ(発酵機)などは設置に重機を利用するので簡単に場所を変えることができませんが、移動可能なものはアバウトに配置を決めます。

実際にお店を始めてパンを作り始めてみると、最初のイメージと違い、作業台の位置はこっちがいいなとか、この動線の通路が狭いなといった不満が色々出てくるからです。

こうやって自分仕様に変えられるのがDIYでお店を作る醍醐味だと思います。

開店時が最高の状態でなくても、だんだん使いやすい厨房にしたり、自分の思うかっこいいお店にしていけば良いのです。

厨房機材も無事運び込まれて、電機配線と水道ガスはそれぞれ近所の工事屋さんにお願いしました。こればかりはプロにお任せです。

少しずつですがお店らしくなってきました。

後悔しているのは、この間の写真が一枚もないことです。
余裕が無い時でも工事の記録を残しておけばよかった。。。

そして、いよいよ手作りパン屋のペペルルがオープンします。
しかし、オープン時も一筋縄ではいかないのでした。

この続きは、また次回でお話します。

つづく

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