第5回 材料を買うなら専門店で
まだ日本でDIYを始めたばかりの頃のできごと。
立派な角材が並んでいる、国道沿いにある木材屋さんが前から気になっていました。
ちょうど棚を作っていて、角材がほしいと思っていたので、冷やかしではなく買う気満々でお店の中へ…
すると、先程まで大工さん風のお客さんと笑顔で話ていた、店主らしき男性が急に無愛想にジロリとこちらを見ます。
「こんにちは。表の角材が欲しいんですけどいくらですか?」
「うちは配達しないよ。」
と冷たい返事。
結局値段も教えてくれず。
サービスの良い日本でもこんなことがあるんだとガッカリしたことを覚えています。
20年以上前の話ですし、DIYも今ほど盛んではなかったので、その材木屋さんはプロ相手の商売だったんでしょう。
一見さん(しかも外人)お断りも無理はなかったのかもしれません。
これに懲りて、しばらく材木屋さんからは足が遠のいていましたが、三浦に引っ越すと、魅力的な材木屋さんがそこらじゅうにある、ある!
木の香りに誘われて、我慢できず中へ入ってみました。
すると、またまた無愛想なおじさんが奥から現れました。
私は近所に引っ越してきて中古の家をリフォームしていること、木が大好きで、日本の木材や建築にとても興味があることを話してみました。
「外人さんの方がわかってるねー」
とおじさんは嬉しそうに木の種類や特性を何時間も説明してくれ、自慢の道具なんかも見せてくれました。
そして、その材木屋さんに通うようになり、木材のことはもちろん工事の相談に乗ってもらったり、多くのことをおじさんに教えてもらっています。
それ以来、近所のセメント屋さんとか瓦屋さん、タイル屋さんといった専門店で材料を揃えるようにしています。
値段はホームセンターに比べて多少割高だけど、分量の見積りが上手いから結局無駄が少ない気がします。
自分で計算すると、材料が余ったり足りなくて買いに走ったりする羽目になりますよね。
私はケチなのでギリギリを狙い過ぎて足りなくなることが多いんです。
専門店はホームセンターみたいにスマイルはありませんが、自分達の商品にメチャクチャ詳しくて、どんな質問にも答えてくれるって最高のサービスだと思うのです。
最初は入るのにちょっと勇気がいる専門店。
プロのお客さんで込み合う午前中の早い時間を避けると、ゆっくり接客してもらえる確率が高いです。
配達はお店側の都合にある程度は合わせたり、一緒に運ぶのを手伝うと仲良くなれちゃいます(笑)
そして、このような専門店がホームセンターに負けずにずっと続いていってほしいと願っています。