元信金マンのDX営業雑記も第5弾となりました。
今回のコラムはDX成功事例の予定でしたが、昨年2020年12月29日に経産省より刊行された「DXレポート2」がとても興味深い内容でしたので、今回はそちらを紹介させていただきます。

それにしても「DXレポート2」は、映画やドラマ、アニメのように、遂には経産省までシリーズ化してきた次第。この様子ですと、シリーズ3、4、5…と続きそうですね。

「DXレポート2」はユーザ側企業におけるIT活用の指針に加えて、ベンダー企業のあるべき姿といったかなり突っ込んだ内容となっており、第一弾にもまして核心をついた内容となっています。是非一度ご覧ください。

※経済産業省HP
https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004.html

2018年の「DXレポート1」でDXによる変革のスタートを切ったにも関わらず、なかなかその取り組みが進んでいないことを受けての「レポート2」発信の様子です。

【DXレポート2 サマリー】
・9割以上の企業がDXに全く取り組めていない(DX未着手の企業)か、もしくは仕掛の実施のみ(DX途上企業)の状態であることが明らかになった。

・日本における企業全体のDXへの取り組みは、不十分なレベルにあると認識せざるを得ない状況。大手企業がこぞって取り組みを始めている中、さらに革新的な提言がなされている。

・DX=「レガシーシステムの刷新」といった、DXの本質ではない解釈が是となっている。

・DXの本質とは、単にレガシーシステムの刷新に留まらず、事業環境の変化に迅速に対応する変化適応能力を身に付ける事、そしてその中で新たな企業価値である企業文化の変革を行うことである。

※図をクリックするとPDFが開きます。

レポートサマリーの締めくくりでは、次のように提言しています。

企業、さらには個人がこのコロナ禍において、テレワークの普及などこれまでの固定概念の変化に対応してきている状況で、「人々の固定概念が変化しているからこそ、”2025年の崖”問題を対処し、企業文化を変革する絶好(最後の?)の機会である。」

「絶好の機会」は誰もが同意できると思いますが、私は(最後の)という表現が迫真に迫るものであると感じます。
まさにこれは企業にとってまたとないチャンス。新たな企業価値を生み出し成功するには、追い風が吹いている今しかないと思います。

コロナ禍で表出した本質的な課題として、下記のように述べられております。

国民個人においては、テレワークの対応やデジタル技術を活用した新たな楽しみが広まりつつあり、「人々は新たな価値の重要性に気付き、コロナ禍において新しいサービスを大いに利用し、順応している」と評価。

しかし、それに対応した企業もいれば、変化に全く追いつけていない企業もあります。それを踏まえてこのように言及しています。

「ビジネスにおける価値創出の中心は、急速にデジタル空間へ移行しており、今すぐ企業文化を刷新しビジネスを変革できない企業はデジタル競争の敗者としての道を歩むことになるであろう。」

「そして、デジタル技術によるサービスを提供するベンダー企業も、受託開発型の既存のビジネスモデルではこのような変革に対応できないことを認識すべき」と。

政府の刊行発言とは思えない大胆な言及ではありますが、後半の「ベンダー企業も受託開発型の既存のビジネスモデルではこのような変革に対応できていない。」といったところが、「まさにその通りかも」「結構まずいかも」と核心を突かれた内容でした。

弊社でも従来の受託開発型のビジネスとは違うラインで、脱受託開発型ビジネスを掲げて様々な取り組みをスタートしています。
しかしながら、実際のところ新たな変革サービスを提供する企業に比べ、はるかにスピード感が足りていない状況です。

ユーザーが何をしたらいいのか、どこを目指せばいいのかと模索しながらスタートしているものの、我々ベンダーがユーザーに入り込んで具体的なアドバイスができているかというと、まだまだそんなレベルではありません。

ただ、ユーザーと一緒になって新たな価値を作っていく、いろいろなデジタル技術を組み合わせて、「できる可能性」を広げていくといったアドバイザー的な役割が、今一番のユーザーのニーズになっていることは間違いないはず。

私たちも、ベンダーとして今までの「コンサルタントのプラス1」であるDXアドバイザーとして変革していかなくてはならないのではと感じています。お客様と共創的なパートナーを目指すために、常に頭を柔らかくしてデジタル技術のチャネルを拡大しておく必要があると、今回のレポートを読んで痛感したのでした。