第7回 中小企業のDXを加速できるか?IT補助金2021スタート

ほとんどの企業が、4月から新しい期を迎えられたのではないでしょうか。

私は日々、RPAを顧客へ提案し、浸透させて全社内へ拡大させることを目標に営業活動をしております。そんな営業活動を行う中、新型コロナウィルスが拡大し始めて世界中が大混乱で迎えた昨年の3月期末。RPA導入検討が決定していたお客様より、急遽予算の見直しと導入延期が告げられてしまった苦い思い出があります。

5月のゴールデンウィーク明けまで、大半の企業が「コロナ対応」としてテレワークや様々なシーンでの非接触対応を余儀なくされ、急ピッチで体制を整えていきました。企業によりスピード感はまちまちでしたが、ほぼすべての企業が何かしらの対策を講じたことは間違いないでしょう。恐らくそのお客様も、優先順位が変わったことでRPA案件についてはペンディングになったのではないかと推測します。

一旦、そのような形でRPA案件については水に沈んだ状態でしたが、6月頃から再浮上。さらに、徐々に案件が増えてきました。
テレワークでの業務が日常化するにつれ、出社時とのギャップが少しずつ判明し、出社しないとできない仕事が多くあることに気づき始めたからです。

解決方法として、まず真っ先に考えられるのがシステムの改修です。
しかし急変する環境下で、システムの改修だけでは解決できない、もしくはまだまだ不測の事態が起こりうるといった顕在するリスクにおいて、”現状のしくみのまま”人の手を介さずに業務を行うという考え方にシフトし始めました。RPAや業務の自動化という観点で成功している先駆者たちがいたおかげで、こんなご時世だからこそ、事業の継続にはRPAが必要ではないか?という考えが再加熱したのです。

社員は自宅でテレワーク、会社での業務はロボットが行う。単純にそんなしくみではありませんが、やはりRPAには期待してしまうものです。

ラストワンマイルといわれる「業務のつなぎ」連携部分は、企業ごとに違いはあれど無数に存在します。RPAのことを知ると、今まで何気なく行っていたちょっとした入力業務や確認業務など、基幹システムとの連携部においてロボットが代替できるのでは?と、視点がRPA寄りに変わります。実際お客様との会話からも、そのような意識の変化を感じとることができます。

この1年の案件の多くは、やはり業務のつなぎとなる「人が介在する作業」がほとんど。RPAによって自動化できるものは割と進みも早いですが、最大のポイントとなったのは、社内文書だけでなく社外とのやり取りも多い「紙」の存在です。コロナ禍の今、2021年度のIT投資計画にペーパーレス化を中心に進められている企業も多いのではないのでしょうか?

2021年4月7日より、国の補助金制度「IT導入補助金」が、昨年度より規模を拡大して第1次募集がスタートします。

本年度も引き続き、非接触型対応を行う取り組みへの補助がメインのようです。ペーパーレスや自動化といった枠組みをベースに国家予算が使われているのです。補助対象の範囲は世の中の90%以上を占める中小企業であり、今後IT投資が活発化しなくてはいけないのが中小企業だということです。

営業の観点からすると、こんなにいい制度は使わないと損だと思います。特に、この数年の間に官公庁を含む様々な企業がペーパーレスを一挙に進め、印鑑レスなども広く普及していくと予想されます。従って中小企業も追随しなくてはならない状況になるのは必至で、補助金は利用できるときに利用すべきであると考えます。

何年か先の未来を見据えて先行投資していく。IT投資は企業が継続していくための一つの法則的なところでしょう。

せっかくの国からの補助金ですので、一緒に活用方法を見つけませんか。
是非お気軽にご相談ください。

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