第10回 脱ハンコから始めるDX

本コラムを開始してから、もうすぐ1年が経過します。

日本国内でも、「DX」という言葉が普通に飛び交うようになってきたかと思いますが、表立って改善効果の事例が出てきているのは、まだまだ大手企業ばかりです。しかし、中堅企業、小規模事業者からもDXに取り組みたいというたくさん声を聴く様になってきているので、今後一気に中堅中小企業への導入も加速していくのではないでしょうか。

コロナウィルスが流行し始めた昨年、日本にデジタル庁が発足して「脱ハンコ」を唱えておりましたが、最近メディアではあまり騒がれていないように感じます。
でも、実はかなりの企業様で脱ハンコを検討されています。

コロナ禍で起こった企業文化の激変の一つに、テレワークがあると思います。

テレワークの課題としてまず、それまで当たり前に行われてきた紙にハンコを押す業務が挙げられました。

「脱ハンコ」を行う上で真っ先に導入されるのが、社内業務です。
例えば、ワークフロー。承認が必要な業務において、上席者又は担当部門で承認印を押す業務ですね。

社内での承認フローをデジタル化する「デジタルワークフロー」が最優先に取り組まれ、最も流行っているツールであると感じております。

この流れは、中堅企業までに浸透してきており、徐々にではありますが、ニューノーマル化しているのではないでしょうか?

社内での「脱ハンコ」、要はペーパーレス化が進んでいく中で、次期の課題は対外的な「脱ハンコ」です。

ビジネスにおいては、相対契約で発生する契約書をはじめ、もっと日常的なところでは見積書、請求書、注文書、受領書など、基本的なビジネス取引においてほとんどの業務に契約行為が発生しており、そこには「ハンコ」が押印されます。

このハンコ文化がなくならない限り、押印担当する経理・事務担当者などはいつまでたっても出社リスクから回避されず、今まで通り出社を余儀なくされてしまいます。

この業務を改善するために、いま注目されているのが弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約ソリューション「クラウドサイン」です。
弊社でも、この6月より販売取扱い開始いたしました。

基本料は月額1万円~となっており、非常にリーズナブル。一契約に対し200円という従量課金制ですが、郵送費用や作業工数などを考えると決して高くないと思います。
また、請負契約や基本契約等、印紙を必要とするビジネス文書では、電子契約では印紙の添付が不要になる、といったメリットもあります。

弊社では、さらにユーザー様の利用シーンを想定し、基幹システムとクラウドサインでの契約フローを連携するソリューション『電子契約自動化ソリューションwithクラウドサイン』を開発し発表させていただいております。

単純に、既存の基幹システムにクラウドサインとの連携をするための改修を行えば、何百万~1千万円以上のコストがかかると想定されます。
『電子契約自動化ソリューションwithクラウドサイン』は、弊社が培ってきたRPAの技術を活用し、基幹システム側の改修を行わずに連携するための自動化ソリューションです。
詳しくはプレスリリース記事をご覧ください。

社内業務だけでなく、私たちの生活の中にも実に様々なハンコ文化があります。市役所などで利用する各種申請手続き、金融機関で利用する届け出印鑑など、身近なものでも簡単に思い浮かぶのではないでしょうか?

現状、公共機関での脱ハンコはまだあまり進んでいないように思われますが、進みだせば横並びで一気に導入されると確信しております。しかも、そう遠くはない将来に。

現在実施されているIT導入補助金制度の活用により導入コストを抑えられることから、大企業だけでなく中小中堅企業にも一気に普及する可能性がある電子契約。

DXっていっても何から手を付けていいかわからない、という企業のみなさま。

システムの大規模改修が不要で低コスト、もしかしたら取引先もすでに電子契約導入準備を進めているかもしれません。
横並びになるより少し前に、先陣を切って『脱ハンコ』に取り組まれてみてはいかがでしょうか。弊社もお手伝いさせていただきますので、是非ご検討を!