第46回 「生活者のニーズを考える – ハッカソンとは?」

毎年、3月6日頃にニュースで「啓蟄」が話題になりますね!
「啓蟄」は、「冬籠りの虫が這い出る」(広辞苑)という意味ですが、我が家のクワッチ達はまだまだ夢の中です。

気の早いブリーダーのみなさんは、既に加温をはじめており、早速ペアリングの候補を考えている人もいるのではないでしょうか?

さて、前回のメルマガでご報告した情報処理学会のイベント、ソフトウエアジャパンの「サービスサイエンスフォーラム」では、「共創型サービスの提供のためにベンダーがすべきことは何か?」というテーマについて問題提起をしました。

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この図は、最近社内外でよく議論する時に使用している図ですが、右側の事業部門や経営者、そして生活者の隠れたニーズを抽出するために最近注目している手法がハッカソンです。

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「ハッカソン」は、「ハック(Hack)」と「マラソン(Marathon)」を組み合わせて作られた造語で、ソフトウェア技術者などが短期間で
ソフトウェアやサービスを開発するというイベントとして世界中で開催されているものです。

身近な例では、みなさんが利用しているFacebookのいいね!ボタンやタイムラインの機能。

これらも、Facebook社内で行われたハッカソンでうまれたものらしいです。

「アイデアソン」も同じ考え方で、アイデアとマラソンを組み合わせたもの。
IT技術者だけでなく、多様な人々が集い、テーマに沿ったアプリケーションのアイデアを考えるワークショップを意味します。

このハッカソンやアイデアソンをまさに生活者と言える住民向けサービスの開発に活用したのが福島県の浪江町です。

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福島県浪江町では、東日本大震災による福島第一原子力発電所事故の影響により全町避難が続いています。

避難生活が続く中、浪江町では全町民に対してタブレット端末を配布する事業を計画しました。

地域課題解決の為に、テクノロジー活用コミュニティ支援を行なっているCodefor Japanと「本当に住民が必要とする」アプリケーションを作る為のアイデアソンを昨年開催しました。

このアイデアソンは、町と町民、また町民の皆さん同士の絆の維持に役立てることを目的とし、全国から集まったエンジニアやデザイナーが、利用者である町民のみなさんとグループで話し合うイベント。

便利で使いやすいアプリケーションにするために、作り手と利用者が一緒になって具体的な機能についてのアイデア出しをするのです。

Facebookなど、最先端IT企業が「アイデアソン」や「ハッカソン」を開催するのは当たり前かもしれませんが、地方や自治体がこの手法を採用するのは画期的だと思います。

次回以降、この「アイデアソン」や「ハッカソン」について少し詳しく触れて行きたいと思います。

(つづく)

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