第47回 「共創型サービスモデルを考える ~さくらハッカソン前編~」

今年の春は、例年にも増して肌寒い日が続きますね!
しばらく放置状態だったクワッチ達のお世話もやっと始動☆彡

この仔は、山梨県北巨摩郡明野村(現北杜市)の2011年産まれで羽化後3年経つ個体です。恐らく彼にとって今年の夏が最後の夏になるでしょう(泣)

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山梨県北巨摩郡明野村産♂

さて、「共創型サービスの提供のためにベンダーがすべきことは何か?」という問題提起で、事業部門や経営者、そして生活者の隠れたニーズを抽出するために最近注目している手法がハッカソンだと前回のメルマガでお話しました。

東京の桜は、もう散ってしまいましたが、東北の地方の桜はこれから。

代表を務める共創メディア「あしたのコミュニティーラボ(以下、あしたラボ)」主催でちょうど1年前に開催したハッカソンが、「さくらハッカソン」です。

まずは、YouTubeでその様子をご覧頂きたい。

さくらハッカソン

さくらハッカソンは、東北の桜をテーマにしたハッカソン。
東北地方の桜の名所を旅することで復興支援をしようという『東北・夢の桜街道推進協議会』に賛同して、開催したものです。

『東北・夢の桜街道推進協議会』は、日本で最も愛されている、美しい“桜”を東北の復興・再生のシンボルに掲げ、東北6県の桜の名所を
『東北・夢の桜街道~桜の札所・八十八ヵ所』として選定。

多くの方に「東北への桜旅」をPRして東北に足を運んでいただく、観光振興による地域づくり運動を推進しています。

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東北・夢の桜街道推進協議会

■テーマは「桜をきっかけに東北を訪れる人を増やすアイデアとサービス」。

あしたラボでは、昨年の4月12日(土)、13日(日)の2日間、東京・芝浦にあるTBWA\HAKUHODOのイノベーションスタジオQUANTUMにて「さくらハッカソン2014」を開催しました。

東北の桜の名所に国内外から旅行者を呼び込み、交流人口の拡大を通じて日本、さらには東北の成長戦略へつなげる。

そんな、官民連携のソーシャルイノベーションの試みに共感する、約40人のエンジニアやデザイナー、学生が集って知恵とスキルを持ち寄り、限られた時間でアウトプットを生み出しました。

■初日は、「アイデアソン」で”脳内革命”

さくらハッカソンの初日は、アイデアソン。
『東北・夢の桜街道推進協議会』事務局長の宮坂不二生さんや、株式会社ジェイアール東日本企画の牛島さん、株式会社はとバスの江沢さん、集合知を研究するニコニコ学会β代表江渡浩一郎さんのキーノートをもとにモデレータのアイデアプラント代表石井力重さんの進行でスタート。

ペアブレストやアイデアスケッチといった様々なアイデア出しの手法をもとに”脳内革命”を起こしていきました。

■二日目。いよいよ「ハッカソン」を開催!

初日最後のアイデアレビューとチームビルディングを経て結成された8チームが、いよいよ実際の開発に取り組むハッカソン。

モデレーターは、会津若松市で会津大学発のITベンチャーを経営し、医療分野のハッカソン世界一という実績を持つ、Eyes,JAPAN代表取締役社長の山寺純さんにお願いしました。

8チームに与えられた開発時間は、たったの6時間。
「さくらハッカソン2014」の審査の観点は次の7つでした。

1. 現実性(現在の技術水準で具体化できるアイデアか)
2. 新規性(他に例のない斬新な着眼点があるか)
3. 必要性(ユーザーにとって利用価値があるか)
4. 完成度(実際に展開できるサービスとしてつくりこまれているか)
5. プレゼンテーション能力(成果物の魅力を十分に伝えているか)
6. 市場性(利益を見込めるビジネスモデルに組み込めるか)
7. 将来性(派生価値を生む「コトづくり」のポテンシャルがあるか)

このなかで、最も重視される評価ポイントは実現可能性。
これなら実際に東北へ人を呼び込めそうだ、と確信できるアイデア、サービスが高く評価されます。

審査員は、初日アイデアソンのキーノートをつとめられたみなさんとEyes, JAPANの山寺純さん、TBWA\HAKUHODOの高松充さん、そしてあしたのコミュニティーラボ代表のパパクワッチでした。

各チームは、3分間のPV(プロモーションビデオ)も制作。
PV上映と3分間の口頭発表・デモの合計6分の持ち時間で2日間の成果をプレゼンしたのでした。

次回は、「さくらハッカソン後編」としてハッカソンの成果と課題について触れていきたいと思います。

(つづく)

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