Neil Young 『Tell Me Why』(Young) 70Reprise

無防備に自分の弱さをさらけ出す。当然ながら、ざらざらに傷つく。
無骨を装いながらも、その実、脆弱といっていい程に繊細であるため、傷は深いし、複雑に抉れる。
 
こんな性格は、水面下に隠しておかないと、周囲が多大に迷惑を蒙ります。
 
ところが、ニールヤング。反則です。これほどまでに自らの内面を直截的に、メロディーや声やギターに結実させた人はいないかもしれません。
 
普通、もうちょっとオブラートに包みますよ。むしろオブラートの質や、包み方にこそ、洗練の磨き所があると思いますが。
 
齢を重ねても、本質は全く変わりませんが、やはり若い頃のほうがより弱く、より直截的で、より脆い。
  
ソロ初期の1970年。アコギのハンマリングオン、プリングオフが瑞々しい。
金属の甘い響きには夾雑物が全くなく、生々しい限りです。
  
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