第56回 「共創型サービスモデルを考える ~視聴者との共創で番組を創る~」
新年あけましておめでとうございます!
2015年は、みなさんにとってどのような年でしたでしょうか?
パパクワッチは、公私鍬共に充実した一年でした(笑)。
年始は、クワ部屋の大掃除はしたもののパパクワッチとしての活動は、冬眠モードでした。その一方で年末には、テレビ番組に出演を果たしました(笑)
実は、大阪のMBS放送さんで実施したMBSハッカソンにあしたのコミュニティーラボ代表として特別賞を授与する大役で出演させていただきました。
■さまざまな番組で最先端技術でハック!?
MBSさんは、2014年に関西の放送局として初めてハッカソンを開催。
2回目となる2015年は、昨年を上回る115人の参加者がMBSさんが提供するテレビやラジオ番組をICTを使ってハックするもので、「生ワイド番組」「ニュース」「アニメ」「音楽番組」「スポーツ中継」「ラジオ」「イベント」の7つのテーマのもと、斬新なアイディアをぶつけ合いました。
■報道番組をより楽しく、価値あるものに。
パパクワッチがあしたのコミュニティーラボ賞を授与したチーム名は、”宇都宮地”。
昨年と全く同じメンバーで見事2年連続の決勝進出を果たした「ご夫婦+友人1名」の少数精鋭型チームでした。
テレビをつけて報道番組「VOICE」を映しておくと、「わからない」キーワードブロックが次々スマホに降りてきて、そこから「わからない」を解決する世
界が広がるというサービス「VOICE CHOICE」を開発しました。
社会課題の解決を考えるあしたのコミュニティーラボ代表としてはとても共感するWebサービスで、自ら利用してみたいと思うサービスでした。
(チーム宇都宮地と筆者)
■優勝チームは、なんとラジオウォーク!?
「てくてくの書」は、チーム名”はなまるウォーク”が開発した心温まるサービス。
理系の大学生が3人と50代がふたり、真ん中に30代半ばの方が1人という多世代同居の家族型チーム。
ラジオウォークとは、携帯ラジオから流れる解説を聞きながら、ウォーキングをする、歴史学習とハイキングを組み合わせたイベント。
関係者へのヒアリングで「ラジオウォーク参加者はスマホなんて使わない」点に着目し、アプリではない、「紙」というアナログツールを使い、コース
を歩くだけで楽しめる「わくわく」サービスを提案しました。
(てくてくの書)
ICT技術を競う大会なのに、使うのは「紙」!?
地図を持って街を歩き回るだけで、その地図に新しい情報が浮かび上がってくるという不思議な技術。
中高年齢をターゲットにした「ICTを感じさせない先端技術」に審査員だけでなく、会場の参加者からも注目を集めました。
(てくてくの書デモ)
■放送局で密かに進むハッカソン
MBSだけでなく、NHKやTBSなど全国ネットのテレビ局がハッカソンを開催しています。
ICT業界でもまだ珍しいハッカソンを、なぜ放送業界が進んで開催しているのでしょうか。
テレビとインターネットの融合が叫ばれて久しいこの業界。大衆のテレビ番組離れを防ぐためには、ICTと組み合わせた新たな視聴体験の開発で、他局との差別化を図る必要があるのでしょう。
「共創型サービスモデル」について、このコラムのシリーズでお送りしていますが、双方向の仕組みやスマホを活用した新サービスが今後もたくさん生
まれてきそうです。
そんな中で、今回優勝した「はなまるウォーク」は、あえてデジタルの時代にアナログの技術を用いたところが非常にユニーク。
実際にサービスが開始されると、話題になるかもしれません。
(つづく)
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