Daryl Hall and John Oates「sara smile」 (Hall/Oates) 75 RCA

ホール&オーツは、主に80年代にヒットを連発しました。ポップで分かり易い佳曲が多いのですが、鋭く、ふくよかに音楽の才能がブレイクしているのは、75
年のアルバム『Daryl Hall and John Oates』です。

72年の1Stアルバム以来の数年は、ソウルとポップとフォークを1/3ずつブレンドしたような、「普通に良い曲」を連ねていたのですが、75年に突如、フィラデルフィアソウルにググッと接近。ホールのソウルフルなヴォーカルも急成長し、官能的なホワイトソウルシンガーとしてブレイクしています。

忘れてはならないのは、ジョンオーツ。あくまでサブの存在ですが、数曲差し込まれる彼のヴォーカル曲もなかなかの味わいで、素晴らしいアクセントとなっています。

アルバム中、白眉は「sara smile」。白人が作り、歌ったソウルバラードとして完璧に近い名曲、名唱です。