Puffy 「サーキットの娘」(奥田民生) 97EPIC

90年代終盤の奥田民生は最強でしたね。円熟してきたソロ。

井上陽水との人をくったコラボ。そしてパフィーの傑作シングル群。

ドクターストレンジラブのコクのある演奏によって、王道ロックの横揺れサウンドを獲得した民生氏は、これまた王道のビートルズマナーを深く咀嚼し、遊び心をもって鏤めます。上質の基盤を築き、フラフラと寄り道しながらも、その基盤の上をなにほどか脱力した勢いで突き進む。

なかでも最も自由闊達に創作しているのがパフィーの作品群なのでしょう。

そこら辺にいくらでもいそうな女の子2人組。芸能界的な根性をキメる必要は全くない。本人達に特に変な自意識もないので全然気を使わない。
セールス的にも作品的にも、所詮余技なので失敗しても痛くない。なんかプロデューサーって面白いなぁ。

「サーキットの娘」はそんなカジュアルな名曲群の中でも白眉。手くせのメロディー。そこここに仕掛けられた確信犯的に絶妙な「外し」。なのに全く緊張感のないamiyumiのヴォーカル。

「基本」とは何か?基本を備えた人の「余裕」とは何か?を教えてくれます。

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