Al Green「Take Me To The River」(Green)74Hi

いなたい。どっしりと粘っこいリズムセクションは、どうしようもなく黒っぽさを分泌します。
それにしても黒人特有の、たっぷりタメの効いたドラムが、何故に非黒人である日本人の心までも揺さぶるのでしょう。

アメリカ南部メンフィスで活躍したアルグリーンは、愚直なまでにブラックネスを体現するシンガーです。

モータウンに代表される北部のソウルは、華麗に洗練されたアレンジを特徴とし、これもまた黒人らしい優れた洗練なのですが、それと対照的に、グリーンの作りだすサザンソウルは、決して白人におもねらない、ある意味田舎者の頑固さを感じさせます。

「テイク・ミー・トゥー・ザ・リバー」でのグリーンのヴォーカルは頑固で朴訥なのに、優しい。
当時28歳とは思えないほどのおっさんくささですが、頼りがいのある安定感と懐の深い包容力からは力強い父性がガッチリと受け継がれていることを感じさせます。

http://www.algreenmusic.com/