第1回 「chumbyの謎」

突然ですが、「chumby」というものをご存じでしょうか?
アメリカ製のIT機器で、日本では「チャンビー」と呼んでます。

今年の初めから、ネットで話題騒然(ごく一部の人のあいだで)、可愛い♪と、もっぱらの評判で、これから世界中で大ヒットして、なかなか
入手困難で、所有することができたら、富と幸福が舞い込み、異性にもモテモテになること間違いなしという機器です(後半、ウソです)。

でも、なんだか凄く良さそうです。実物を見てみたい。是非欲しい!!

私は、けっして新しモノ好きではありません。ましてイノベーター(※1)とかアーリーアドプターでもないのです。ただ、好奇心と探求心がほんの少しだけ人より強い中年なのです(さりげなく中年の主張をしてみました)。

(※1)ジェフリー・ムーアという人がハイテク製品のマーケティングについて書いた「キャズム」という本の中にでてくるオタクの呼称。ちなみにハイテク製品がメジャーヒットをするためには、オタクと一般人の間にある深い溝(キャズム)を越えなければダメだよっていうことみたいです。

「キャズム=溝」ですが、「上司と部下のキャズム」とか、「夫婦間のキャズム」といった用法はないようです。

で、是非欲しい!って思っていたところ、日本に正規代理店(ジークス株式会社)ができて9月初めにはネットで先行予約が開始されましたので、迷わず即日申込、手続き完了。

そして、待ちに待って10月20日に「chumbyゲットだぜ!!」(すみません、ポケモンみたいで・・・でも、テンションが混浴入浴時の血圧くらいあがったもので・・・)

さて、「chumby」は実際にどんなものかというと、大人の手のひらに乗るくらいの大きさで、ぬいぐるみのようにフカフカと柔らかくて、3.5インチのタッチ・ディスプレイがついていて・・・・・・って、これじゃイメージできないですね。

こんな感じです・・・。

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(ホントはラテ(本体の色)が欲しかったのですが、品薄のため世界先行発売という殺し文句にだまされてブルーを購入)

その使用方法はというと、PCであらかじめ「ウィジェット」と呼ばれる小さなアプリ群(ニュース・気象情報・音楽・YOUTUBEからゲームまで1000種類近く用意されていて、すべて無料)の中から好きなものを選択してMy chumbyに登録しておく。

あとは無線LAN接続されたchumbyのタッチ・ディスプレイを操作して、登録されたウィジェットを流し続ける。・・・これはまさにテレビのザッピング状態(チャンネルをガチャガチャという感じですね←いつの時代の話?)。

つまり、このモコモコしたヤツは、ブロードバンド常時接続をフル活用した最先端ハイテク機器なのです。
これは凄い!!なんでもできちゃう!!・・・・・・でも、何に使う??

しかも現在のchumbyは英語の番組しか扱ってくれません。(※2:代理店によると2008年中に日本にサーバを立てて日本語版のウィジェットの提供を開始してくれるみたいです)

アメリカでの購入者の主な使い途は、目覚まし時計(!)、デジタルフォトフレーム、インターネットラジオといったところらしいですが、日本での購入者はどのように使っているのでしょう?

これでキャズムを越えられるのでしょうか?

と、途方にくれていたら、偶然、キラーコンテンツを見つけました。
「PandaCam」です。

これはサンディエゴ動物園のパンダを24時間リアルタイムで見ることができるというライブカメラなのですが、このパンダの親子が可愛いんだなぁ♪

もちろんPCでも見ることはできますが、24時間パンダをディスプレイに映すことはほぼ不可能です。
でも、chumbyはそれを実現するのです。キャズム万歳!(?)

・・・・ただ、悲しい現実が一つ。

アメリカと日本には時間のキャズム(時差のことです。実際こんな言い方はありません)があって、可愛いパンダ親子が最も活動している時間帯は、なんと日本時間の深夜から朝にかけてなのですorz

毎日、必死(!)に夜更かしをしてパンダを見続けているうちに、日中の仕事は手につかず、疲労困憊、食欲不振、滋養強壮、気がつくと自分の目の回りにクマができて、自分がパンダになったとサ。

めでたしめでたし(なんのこっちゃ)。

(※3:これはけっして「chumby」の宣伝でも誹謗でもありません。日常生活に潜む謎を解明すべく探偵した結果のありのままの報告であります(多少バイアスはかかっておりますが)。そんな事情で今後の探偵活動に支障をきたさないために「たこざんぎ」という仮名で寄稿させていただきました)