第27回 2011年版ウサギの捕まえ方

1月もこの時期になると「新年」感が薄れてきて、年初に立てた目標が早くも忘却の彼方に消えていく・・・ということも起こりがちです。

ちなみに今年の私の目標は「二兎を追って、どちらも捕まえる」という欲張りなものでした。(←あっ過去形!)

ここで年初の決意を後退させては、また例年のように荒んだ1年を過ごすことになりかねません。(というのは個人的な状況であって一般論ではないですが)

今こそ、心新たに今年の目標を立て直すべきでしょう。
そのためにも今年の干支のウサギについて深く考察する必要があるのです。(久々の強引な展開です)

元日の新聞紙上には、干支に因んで「飛躍の年」、「大きく跳ねる」など景気のいい言葉が並んでおりました。

去年までの景気停滞を、「ウサギ」という干支の力で一気に跳ね飛ばしたいという意図が見え見えです。

たしかに過去60年の卯年(5回)は、日経平均株価が4回上昇しているというデータがあります。上昇割合80%です。
株を持っている人の期待度も80%アップです。
なんだか嬉しいですね。気分も高揚しますね。

しかし!そのいい気分に水を差して申し訳ありませんが(って、誰に話してるのか>自分)、『株を手放さずに持っていようという守りの姿勢』、これはいけません!!

これは大昔の中国の故事に由来する「守株(しゅしゅ)」という悪しき慣行です。(ポニーテールとは関係ありません)

「守株」とは、畑仕事に出かけた農民が、ふいに飛び出してきた野ウサギの木の切り株に当たって死んだのを見て、これはラッキー!と、畑仕事をやめて、毎日切り株を見張り続けて一生を棒に振ってしまいましたとさ、みたいな話です。(日本でも北原白秋という人が、ウサギを「待ちぼうけ」していたらしいという噂があります)

というわけで、株を守るのは止めて、直接ウサギを捕まえましょう。
(論理の飛躍!?)

ウサギを捕まえるといっても、いろいろな性格のウサギがいるわけで、一筋縄ではいきません。

まずは典型的なウサギの性格パターンを確認してみましょう。

1.因幡のシロウサギ。
鰐鮫を騙して、離れ島から因幡の国に海を渡ろうしたのですが、渡りきる前に騙したことをつい口走り、怒った鰐鮫に毛皮をひん剥かれたという、小賢しいおっちょこちょいのウサギ。

広辞苑によると、シロウサギは「素兎」と表記されています。確かに色が白いのではなく、毛皮がなくて素肌を晒していたのですから、「白」ではなく「素」なのですね。勉強になります。

2.「うさぎとかめ」のウサギ
愚直なカメの挑発に乗って、徒競走の逆ハンデ戦に参加した自信過剰なウサギ。
でも、実は普通に走って勝っても、誰からも賞賛されないので、あえて居眠りをしてハンデをなくして正々堂々と闘おうとした平等主義者であったことは、あまり知られていない。

カメに負けたレース以来、各界からの批判を受けたウサギは不眠症となり、目が充血して真っ赤になってしまったという。
(この悲劇から、人間界の徒競走でも足の早さに関係なく、全員が1位となる八百長が公認されるようになった)。

3.「カチカチ山」のウサギ
ウサギ界ではトップクラスの知的ワル。頭の弱いタヌキの背中に薪(たきぎ)を背負わせて火をつけて火傷をさせた上に、泥舟に乗せて沖合に誘い出して溺死させた。タヌキの被害に遭ったおばあさんのためという名目ではあるが、手口が残虐かつ面白半分の私的復讐であり、明らかにコンプライアンスに反している。

先生の前では優等生なのに、影では裏番をやってる輩のようで、おとぎ話的な人気もいまひとつ。

4.「不思議の国のアリス」のウサギ

時計を携帯していて几帳面な性格ながら、予定を詰めすぎるために、いつも忙しがっているワーカホリック系のウサギ。
無意識のうちに自己チュウになり、周りに目が届かない。そのために人間アリスを不思議の国に引き込んでしまう。

5.バックスバニーとロジャーラビット
海外アニメ界のスター・ウサギ。
スクリーン上では多彩な演技を見せるが、実生活ではセレブで、その贅沢な生活ぶりは人間界のスターも足下に及ばない。
一般のウサギが目指すひとつのゴール。

6.ミッフィーとキャシー(キティちゃんの友だち)
見るからに無口でおとなしそうなミッフィーとキャシー。でも心の中では何を考えているのやら。
同じウサギなので、外見が似てしまうのはしょうがないのに、近親憎悪のなせる業(わざ)か、いきなりミッフィーがキャシーに「同じような恰好しないでよ」と告訴。

紛争の火種があるとき、事前の話し合いもなく、いきなり強硬手段に出る人って、いますね。。。そんな性格のウサギ。

7.シスターラビッツとラビット関根
人間界に紛れ込んでいたウサギ。
シスターラビッツは「ポンキッキーズ」出身の元祖着ぐるみ系アイドルウサギ。
初代は安室奈美恵と鈴木蘭々が入っていたという噂。
ラビット関根は、濃い風貌なわりに温厚な草食系で、誰からも好かれるウサギ。しかしながら、その実態は、「裏関根」として妄想系の最右翼に存在し、好戦的でヘンな拳法(カマキリ拳法など)を使うという噂。

8.月野うさぎ
美少女戦士というジャンルを確立した日本のアニメ界のウサギ。実写界にも進出したことがある。
戦闘時にもセーラー服を着用。そのため、ファンの人たちは、いつも「月にかわって、お仕置き」されたいと願っているらしい。

・・・ウサギの性格を確認するといいながら、すでに何の関係もなくなってしまいました。。。

それにしてもウサギは動物なのに、1羽、2羽と数えます(最近では匹や頭でも、間違いではないらしいです)。なぜ「羽」なのでしょう?

ここはさっくりとインターネットで調べると、だいたい2つの説にまとめられるようです。

1.ウサギを数えるとき、長い耳を一掴みにして、一把(いちわ)、二把(にわ)・・・と数えた名残。

2.獣を食べちゃ行けないお坊さんが、鳥だと偽って食べたから。あるいはウサギは鵜(う)と鷺(さぎ)という鳥に分けられるというこじつけ。

フランスではウサギは普通の食材ですね(食べたことないですが)。
ちなみにインターネットのレシピサイト「COOKPAD」で「うさぎ肉」と検索すると、5件ヒットしました。
それぞれ、材料はうさぎ肉としながらもカッコ書きで(或いは鶏モモ肉)などと書かれています。
味も鳥に似ているのですね。それで1羽、2羽と数えるのでしょう。
(人も味によって、数詞を変えるとなると、脂がのっている人、ぱさぱさした人といろいろいるので・・・)

ウサギは鳥の味がするという都市伝説のほかにも、いくつか都市伝説があるようです。(Wikipediaを参照すると、「ウサギは鳥の味」は都市伝説ではないようですが・・・)

その中から代表的な三つの都市伝説(「ウサギは水を飲まない」「ウサギは鳴かない」「ウサギは寂しいと死ぬ」)を検証してみましょう。

検証のために繁華街に出てみました。

1.「ウサギは水を飲まない」という伝説
確かに人前では、飲まないようです。おもに高めのシャンパンやカクテルなどを好み、飲みすぎないようにこっそり陰で水を飲んでいるようです。

2.「ウサギは鳴かない」という伝説
泣きます。たいていは「売上が足りないの。助けて」「ごめんなさい。お仕事だから」等の定型文を伴って、泣きます。もちろん嘘泣きです。

3.「ウサギは寂しいと死ぬ」という伝説
「寂しくて死んじゃう」というメールに驚いて、お店に駆けつけると、同じメールをもらった客達で溢れかえっており、お目当てのウサギちゃんになかなか会えません。フトコロが寂しくなって死んじゃうのは、自分だったりします。

・・・おっと、2011年の第1回目から何をしょうもないことを書いているのでしょうか?!

このように卯(ウサギ)年は、人を惑わせます。
なにしろ12年前のウサギ年には、誰かの大予言により人類が滅亡しています。

1999年7月のことでした。
で、その後の歴史はなんなのか?という根本的な疑問は、さておき、しっかりと「身近なウサギを捕まえること」が今年の成功の鍵となるでしょう。

ということで、今年もよろしくお願い致しますm(_ _)m

※一年前に大予言(?)した「伊達直人」が今、大活躍ですね。なんだかホッとしています(って、ワタシは何の関係もないですが)。

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