第108回 セカイウォーカーの年明け

新年あけましておめでとうございます。
令和も2年目となり、夏にはいよいよオリンピック・パラリンピックです。

オリンピック誘致の際の決め言葉「お・も・て・な・し」が流行語大賞に選ばれたのが2013年。
同時に大賞に選ばれた流行語が「倍返し」「今でしょ!」「じぇじぇじぇ」。
あれから7年。。。月日が経つのは本当に早いと、ただただ恐れ入るばかりです。

オリンピックの準備は万端でしょうか。
関係者の皆様は引き続きコマネズミのように働くのでしょうね。(余計なお世話ですが)
追い詰められてネコを噛むような事態だけは避けてほしいものです。
そもそもネコを噛むネズミはジェリーが定番ですし、犬を飼っているのは夢と魔法の王国のネズミと決まっています。
悪いことをするのは頭の黒いネズミですし、黒いネコも白いネコもネズミを捕ればOKなのです。(あれ?)

これからますますオリンピックの話題は盛んになっていくのでしょうが、前触ればかり大きくて蓋を開けてみたらそれほどでもなかったということもあり得ますね。
「ネズミ」を使った慣用句で、何とかって言うんですが、思い出せません。。。
ま、そのうち考えるとして、今回は昨年のお話をさせていただきます。

2019年11月上旬、ヤン坊・ゴン坊でお馴染み(?)のミャンマーに行ってきました。
暦の上では11月ですが、ヤンゴンの日中の気温は35度超えも当たり前で、日本の夏と変わりありません。
着込んでいったダウンジャケットは空港のゴミ箱に捨ててきました(ウソです)。

ヤンゴンは自動車の多い街です。
東南アジアの他の都市同様にヤンゴンも街中は大渋滞です。
でも、他の都市と違ってバイクや自転車は見当たりません。
自動車以外の移動手段はバスや軽トラック荷台を改造した乗り合いタクシー(?)のようです。

あとで知るのですが、ヤンゴンの中心部はバイク乗り入れ禁止とのこと。
以前、ミャンマーのある将軍が自動車で街中を走っていたところ、併走してきたバイクの人物が長い銃のようなモノを将軍に向けたとか。
実際にそれが銃だったか不明(一説ではゴボウ、またの説ではライトセーバー)ですが、ビビった将軍はその直後からヤンゴン市中心部のバイク乗り入れを禁止にしたらしいです。(裏取りはしてませんが)

ミャンマーの自動車の8割超は日本の中古車です。
見慣れた車種ばかりなので、日本にいるのかと錯覚してしまいます。
商用のものをそのまま輸入したようで、車体に「〇〇農協」や「△△商店」など書かれていて日本感は半端ないです。
スクールバスにも日本の学校の名前が入っていたりします。
たぶんミャンマーの人は実利主義なのでしょう。
外見よりも性能重視で、異国の言葉(日本語)が書いてあっても、洒落たデザインくらいにしか思っていないのでしょう。
車体が泥だらけでも、ウインドウガラスにヒビが入っていても、大して気にしてないようです。
タクシー、主にGrab(=Uberみたいな白タク)も皆サスペンションが微妙で、車内にはもれなく蚊が数匹飛んでいます。
そのわり(?)に信心深いようで、ダッシュボードの上にはもれなく金ピカの仏像や寺院が鎮座しています。
どんな自動車も仏様の霊験あらたかなるがゆえ、事故を起こすことはないのでしょう。(たぶん)
(余談ですが、ヤンゴンの鉄道も日本の中古車両が多く、JRマークや日本語の注意書きもそのままです)

さて、こんな(?)ヤンゴンに何をしにきたのでしょうか?

正解は、ただ、来てみたかったから~。(チコちゃんに怒られそうな回答です)
毎度のことながら、出国するのに理由はありません。(もちろん、正規ルートでの出国です)
強いて言うなら、外国のお酒を現地で呑んでみたかったから~。

ということで今回はビールを堪能しました。
ミャンマーといったら、もう「ミャンマービール」しかありません!(あくまでも個人の見解です。ワインもあるそうです)
ミャンマービールは、気温が高く湿度があまりない環境にピッタリのビールです。(湿度を感じなかったのは乾期だったからかもしれませんが)

地元ミャンマーの辛い料理やタイ料理、ミャンマー風中華料理に水牛ステーキ、どんな料理にも相性バツグン!
あまりに美味しすぎて朝昼晩の食事のおともはもちろん、熱中症対策の水代わりに、二日酔いの特効薬にと、滞在中、ミャンマービールは生活の一部になってしまいました。(人はそれをアルコール依存症と呼ぶ)

 

ビール愛が高まり、ついに堪えきれずに中心部からタクシーで1時間半の場所にあるミャンマービールの工場を訪ねてしまいました。
言葉は通じなくても、ビールを愛する人々に国境はありません。
工場入口の受付を笑顔と身振りで突破して、工場見学の窓口までたどり着きました。

近代的なオフィスカウンターで見学担当のキレイなお姉さんがニコニコと迎えてくれました。
こちらも満面の笑みで「I love MyanmarBeer.I like to see the Beerfactory. Please give me, Beer!」と
キレのいい江戸前英語で語りかけたとたん、お姉さんの笑顔は凍りつきました。

「&%$#@、&$@#%$、%×%△%!」
何を言っているかわからないので、ドラえもんに「翻訳コンニャク」を借りたところ、
「工場見学の予約は、2週間前までにすませてね」とのこと。

「えー、そんな冷たいことを言わないで、工場を見学させてよ。1時間半もタクシーに乗ってきたのに、ビールを呑ませてよ!!」
と心の中で叫んだのですが、お姉さんには通じるはずもないのでした。(そりゃそうだ)
もうこうなったら神仏にすがるしかありません。
タクシーで1時間半かけてヤンゴン中心部の寺院に向かいました。
ミャンマーは仏教の国ですから、ヤンゴン市内には金ピカの寺院がいくつもあります。
その中でも、とりわけ大きいシェエダゴンパゴダ(パゴダは寺院)にすがるしかありません。

入場料1万チャットを支払って、金ピカ巨大寺院に入ります。(チャットはミャンマーの通貨単位)
入る際の注意点は、履き物厳禁ということ。
靴も靴下も脱いで裸足で入ります。
ロンジーを身にまとってタナカを顔に塗った老若男女もみんな裸足で大理石の寺院を進みます。
(ロンジーはミャンマーの一般的な衣装で、タナカは白塗り用化粧品)
階段やエレベータやエスカレータでも裸足、水たまりがあったって裸足です。
裸足なのに、みんな笑顔です。エクボも見えます。
「エクボの秘密あげたいわ♪」と聖子ちゃんが歌ったのは、裸足だったからなのですね。(どうでもいいけど)

さて、ミャンマーの寺院では、生まれた日の曜日が重要視(?)されています。

 

「重要視」というか、自分の誕生曜日がわからないとお参りができないのです。
自分の誕生日の曜日はインターネットで簡単に調べられます。
「ミャンマー 誕生日 曜日」とか「八曜日占い」とかでググればOKです。
ちなみに誕生日の曜日は8つあります。
みんなが知っている曜日は日月火水木金土の7つですが、ミャンマーの八曜日では、水曜午前と水曜午後が別な曜日としてカウントされています。
水曜日の人だけはご両親に自分が午前午後のどちらに生まれたのか、確認する必要があります。
それ以外の人は午前午後関係なく、ミャンマーのルールに従って誕生曜日を見つけてください。

寺院内では東西南北とその中間(北東、南東、南西、北西)の八カ所に各曜日の祭壇があって、守護動物が祀られています。
ミャンマーの老若男女は、大きな仏像をお参りするだけでなく、自分の曜日の祭壇もお参りします。

私の誕生曜日は木曜日でした。
木曜日の方角は西、そして守護動物として祀られているのは、なんと「ネズミ」です。

ビールで大騒ぎして仏様にすがった結果(大山鳴動して)ネズミ一匹。(なんのこっちゃ)

今年もグダグダですが、よろしくお付き合い願います。