「Save Me」 k.d.lang (lang/mink) 92SIRE

素晴らしい男性ヴォーカリストはもちろんたくさんいます。
しかし、本当に心を浄化させるのは女性の「声」のような気がします。

男性の音楽にはストーリーや知性が付随します。

時代や世界に対峙する姿勢や、リスペクトする先人の音楽への批評。

その「姿勢」や「批評」が男性ミュージシャンのかけがえのない魅力となるのです。

しかし、女性の声はそういった「理屈」を超越して、美しい。
k.d.ラングのヴォーカルは、大人の女性の馥郁とした艶を孕みながら、それを決して無自覚に溢れさせることなく、絶妙のバ
ランスで抑制しながら紡がれます。

同性愛者である彼女のヴォイシングの抑制に漂う品格は、数多のゲイの歌手が、下世話に性的曖昧さを垂れ流しているのと
対照的です。

http://www.kdlang.com
http://www.youtube.com/watch?v=ggDI4WSR-80&feature=related