Ornette Coleman 「Lonely Woman」(Coleman) 59ATLANTIC

官能的な程に艶やかでありながら、厳然と通俗を拒み、自らの資質にとって必然な音だけを奏でるブロウ。
 
圧倒的にクールであったり、時には、フッと気を緩める絶妙の瞬間もある。
しかし、全編を通して支配しているのは、自由、もしくは自由であろうとする強い意志です。
 
オーネットコールマンの音楽は、全く聴き手に妥協する余地が無いので、一瞬たりとも聴き逃すことは出来ません。
 
自由であることの厳しさや恐ろしさを、じわじわと突き付けてくるのです。
  
この、屹立する音像は、一切のコンセンサスを排除することを要求し、安易な退路を全て塞いでしまいます。
 
全く恐ろしい限り。聴くたびにヘトヘトです。