『宮島さん』

戦意を高揚させるには、民族の源泉を辿る郷愁、そしてそこから生じる哀感が有効なのでしょう。
軍歌はその機能性を十二分に考慮の上、作られています。
 
一族の雌雄を決する戦いに臨む、悲壮な覚悟。ウェットな被虐感が、残虐な殺戮への正当性を与えるのでしょう。
 
著作権フリーなので、全詞掲載します。
 
「宮島さんの神主が、おみくじ引いて申すには、今日もカープは勝ーち、勝ーち、勝っち、勝っち」
 
かなり高揚します。殺意さえ、少し芽生えます。
 
神道のお墨付きは、自らの正統性を強力に喚起させ、異端への憎悪が募ります。
フーリガンの狂騒は、まさにこのプロセスで爆発するのでしょう。
 
メロディーは「花さかじいさん」。つまりは替え歌なんですが。