塩見大治郎 『それ行けカープ』(有馬三恵子/宮崎尚志) 75CBSソニー

さすがに、もう大丈夫でしょう、と思いつつ、まだ不安感を完全には払拭できません。なにせ25年ぶりですから。

しかし、今年のカープは、「若手の底上げ」のお手本ともいえる理想的なチームとなり、昨年までのメンタルの弱さを克服しつつあります。

ここぞ、という試合にことごとく負け続けてきたチームが、勝負強く変身した最大の要因は、新井貴浩の復活でしょう。

阪神をほとんどお払い箱状態となり、拾われるようにカープに帰ってきた新井。ヤンキースから凱旋した黒田とは対照的な復帰であり、ここまで復活して打ちまくるとは、誰も予想していませんでした。

そしてカープは、「マエケンのチーム」から「新井のチーム」に変貌したわけです。

弱小チームを独りで支えるエースが去ったチームを引っっぱったのは、大ベテランなのに若手にツッコまれる、間抜けキャラな男でした。

少し間が抜けた大先輩の、なりふり構わない姿。これは、意気上がりますよ。

 

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