第81回 「た」は「七夕」の「た」

「た」は「タイ」の「た」でもあります。

6月の3週目に知人の会社がバンコクへ社員旅行に行くというので、便乗いたしました。

そのために先月パスポートを更新したのでした。

バンコク行きは仕事の要素がなく、純粋に遊びです。この時期に遊んでいて良いのかという意見もありますが、行きたいから行くのです。

中年になると、人の意見を聞く耳は持ちません。俺様に命令できるのは俺様だけなのです。(なんてことを言ってるので、世間は狭くなっていくのでした)

バンコクは初めてです。もちろんタイも初めてです。
前日になって、急にタイやバンコクについて何も知らないことに気づきました。

知人の社員旅行についていくだけで、誰も私をかまってくれるわけではないのです。

むしろ若い社員にしてみれば、「誰だ、このおっさんは?」という迷惑な存在でしょう。

自分のことは自分でしなければいけないのです。
慌てて書店に走りました。近所のBOOK-OFFへ。
そこで、「まっぷるバンコク」をゲットしました。2008年版でしたが、200円なので文句は言いません。
7年前のガイドブックですが、地形や歴史的名所に変化はないはずですから、ノープロブレムです。

出発当日、千歳空港からの直行便ということで、集合場所の国際線のカウンターへ向かいました。

地元ですから、目をつぶって歩いても間違えることもなく国際線のカウンターへ到着。のはずがカウンターがありません。

あれ?確かここが国際線のカウンターだったはずなのに。。。
ふと、窓から外を見ると遙か彼方の建物に「国際線」の文字が。。。
そうか、新しく国際線ターミナルができていたのだ・・・(後で調べると2010年から運用していたらしい。その間、千歳から海外へ飛んでいなかったのでした)

もはや集合時間の9時になってしまう。
今からあの遙か彼方の国際線ターミナルまで移動しても間に合わないかもしれない。

せっかくパスポートを更新して、200円のガイドブックも買ったのに・・・無念。

と思ったら、目の前に「どこでもドア」が。
そして無事国際線ターミナルに到着。(もちろん、妄想です。必死に走ったのです。もし「どこでもドア」があったら、そのままバンコクに行きます)

汗をかいて到着した中年に、若者の目は厳しく、バーツの悪い思いをしたのでした(さっそく、タイギャグが出てしまいました。この時点では久しぶりの海外で浮かれてます)。

出国審査をなんとかすり抜け、タイ国際航空が運航するボーイング787の機上の人となったのでした。

早速、最新鋭の機内設備で映画のチェックです。
人口知能を扱った新しめの映画「CHAPPIE(チャッピー)」があったので、見ようとしたらタイ語か英語です。日本語は音声も字幕もありません。

ほかの映画もいくつか探してみましたが、どれもタイ語か英語、ときどき中国語です。

これじゃ、アニメ「スポンジボブ」しか選択肢がないようですが、アニメでも英語はつらい。。。

というわけで字幕なしの英語でも画面だけでなんとなくわかる映画をチョイスしました。

「ナイト・ミュージアム3」です。1と2は見ているので、それなりにストーリーもわかり、面白かったです。
言葉がわかればもっと面白かったことでしょう。

6時間半の飛行時間ですから、1本映画を見たくらいではまだまだ時間があります。周りでは若い社員が機内設備のゲームからテトリスを選んで別の席の人と対戦をしています。機内で対戦ゲームができるとは驚きです。

私は続いて「モルデカイ」を見ました。
ジョニー・デップ主演で日本では「チャーリー・モルデカイ華麗なる名画の秘密」という邦題でした。「ピンクパンサー」みたいな話だなあ、と勝手に納得して見ていたら、機内食の「カツ丼」が来たので、おまけのパンとそう
めん(どんな取り合わせだ!)といっしょにハイネケンビールで流し込みます(この時点では、まだタイのシンハービールは我慢です。タイ国内に足を踏み入れてからのお楽しみです)。

そうこうしているうちに飛行機はスワンアプーム空港に到着しました。
飛行機のドアが開いて、タラップへ一歩踏み出すと、ねっとりとした南国の熱気がまとわりついてきました。

バンコクです。
(この直後、一行はスコールの手荒い洗礼を受けるのだが、このときは知るよしもなかった・・・)

・・・しかし、このペースで4泊4日(うち1泊は機内泊)のバンコク旅行を書いていくと、とても終わりまでたどり着けそうにありません。

ということで、4日間のバンコクで、あんなことやこんなことをして、帰りの深夜便に乗り込んで即爆睡。

目覚めると千歳に着いていたのでした。。。

というわけにもいかないですね。
次回は、タイ名物のジンギスカンの話やワット・ポーでタクシーにぼられそうになった話、夜のバンコクの話(R-18)などをする(かもしれません)予定です。

では、サワディーカップ。

※サワディーは「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」という挨拶の言葉で、「さわやか」とか「消臭剤」という意味はありません。「カップ」は男性がつける語尾で、女性は語尾に「カー」です。ちなみにレディーボーイ(タイのニューハーフ)は語尾に「カープゥフン」をつけます(ウソです)。
いずれにしても、ここの「サワディーカップ」は誤用です。

201507f

中年探偵団バックナンバー