第54回 「共創型サービスモデルを考える ~新しいオフィスの姿~」 

今年も残すところ50日を切ってしまいましたが、この時期のクワッチ達は、冬眠に向けて寝ぼけ眼な日々を送っています。

ガサゴソと未だ餌をあさる個体もいるので、今年最後の餌交換をしてあげました!写真の個体は佐賀県神埼郡産の78.4mmです。
彼は、今年でなんと3回目の冬越しです!(◎_◎;)

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(神埼78.4mm)

さて、「共創型サービスモデル」について、シリーズでお送りしていますが、今回はちょっと変わった不動産関係のベンチャー企業について紹介したいと思います。

■仕事やアイデアをシェアする”場(ba)”の提供

「WeWork」は、起業家たちに貸しオフィスを時間単位で提供しているニューヨークのスタートアップ企業です( https://www.wework.com )。

最近話題のアメリカ発配車アプリ「Uber」や、自分の部屋を宿泊施設として旅行者に提供する「Airbnb」に代表される、シェアリング・エコノミー型の
ビジネスモデルを展開しています。

WeWork webサイト
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この会社の面白いところは、彼らのテナントに入居する様々な業種のベンチャー企業にリアルとバーチャルの共創のキッカケとなる”場(ba)”を提供しているところです。

同社の会員になると、毎週開かれるパーティーで人脈を拡げることができます。

そこで、アプリケーションの開発を頼めるようなプログラマーに知り合えるかもしれません。
また、センスのいいデザイン会社と契約できるかもしれません。

会員企業が自分たちのアイデアを売り込む「デモ・デイ」も頻繁に開催され、ベンチャー企業同士のネットワーキングや外部の「WeWork」との連携企業からアドバイスをもらえます。

■会員をつながりを加速する独自のSNS

さらに、2014年11月には「WeWork Commons」と呼ばれる独自のSNSを立ち上げています。

このサービスはビジネスに特化したSNSで、主に事業を起こしたばかりの人々に的を絞っているのが特徴です。

会員には、各地に展開するオフィスの予約機能や、各種サービスの割引、ローカルイべントの紹介などの特典を提供しています。

WeWork webサイト
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また、ベンチャー企業にとってありがたい健康保険や経理、弁護士、クラウドサービスなど、さまざまなサービスを会員企業に取り次ぐサービスも提供
を開始しています。

自家用車や空き部屋など遊休資産を提供する「Uber」や「Airbnb」のように、自ら資産を持つ必要がないモデルに対して、「WeWork」は、不動産物件を企業側が維持管理しなければいけないところを懸念する投資家もいるようです。

しかし同社は、既に全米12都市だけでなく、イスラエルやイギリス、オランダにもシェアオフィスを展開しています。

日本に上陸するのも時間の問題かもしれませんね。

(つづく)

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