Television 「Friction」 (Verlaine)77Elektra

オリジナルパンクには「ロンドンパンク」と「ニューヨークパンク」があります。アナーキーで露悪的、非音楽的な暴れものがロンドン。
超クールで退廃的、それまでのアメリカンロックと全く異なる音楽的鋭さをもつのがニューヨーク。

そのニューヨークパンクの代表格がトムヴァーレイン率いる「テレヴィジョン」1stアルバムの3曲目が「Friction」です。

ちょっと変てこなリフが淡々と続くかと思えば、キリキリ痙攣し始めるギター。ブルースやカントリーを親父にもつ、それまでのアメリカンロックでは考えられない音を出すギタリスト2人(ヴァーレイン+ロイド)特にヴァーレインのプレイには10代~20代前半のころ本当に痺れました。

まさに「Friction」(軋轢)が軋むギターですが、聞くに堪えない騒音には決してならず、意外にオーソドックスでちょっと田舎くさいドラム+ベースの上にちゃんと乗っかって、バンドサウンドのエキスを音楽的に醸成しています。