キャンディーズ 「危い土曜日」 (安井かずみ-森田公一) 74CBS SONY

キャンディーズ初期の隠された「激しい」名曲。

何が「激しい」のか?
とにかく演奏が激しいのです。この曲はアナログではなく、ベスト版CDで聴いてください。おそらくリマスターされているらしく、音質がかなりクリアで生々しい。一つ一つの楽器の音がオブラートを剥いで迫ってきます。

イントロはホーンで始まり、ストリングスが引き継ぐ。ポップソングの狂騒感の王道を行く、過剰でトゥーマッチで荒っぽいプレイです。 歌が始まると繰り返される「コンコン」というピアノがリズムのワイルドさを際立たせ、わけのわからないことが始まりそうな胸騒ぎに襲われます。

フィルインのハイハットの刻みの鋭さ。2番あたりからあちこちで囃し立てるパーカッション群のコミカルさを孕んだ兇暴。とにかく全ての楽器が自己主張強く、かつ統率もとりながら迫ってきます。

こんな荒くれどもを堂々と従える若きキャンディーズのヴォーカル。

まだキャラクター設定が混沌としている感じですが、無鉄砲な若さを発している3人のハーモニーの分厚さが実は一番ワイルドかもしれません。

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