「Brown Sugar」 The Rolling Stones (Jagger/Richards) 71
あまりにも長いストーンズの歴史のなかで最も充実していたのは衆目の一致する通り1970年前後でしょう。
ブルース、R&Bからカントリーまで、オリジネイタ―の咀嚼の仕方が堂に入ってきて、作曲、演奏とも、60年代英国同期生のなかで大きく抜きんでた時期と言えます。
ある種投げやりな独特の風格が、ルーズなリズムのコクから漂ってくる。
アルバム『Sticky Fingers』の最新リマスターを聴いて、ルーズな演奏の「間」に実は緻密なひだを持っていて、細部に耳をこらす程に味わい深いことを再発見しました。
「ブラウンシュガー」はアルバムを気怠くスタートさせるシングルヒット。イントロのギターリフが稀代の傑作。
決してテクニシャンではないキースリチャーズが、ギタリストとして崇拝される理由がこのリフにあります。