「Waterloo Sunset」 The Kinks (Davies)67Pye

いうまでもなく、イギリスはビートルズ以来、数多のロックバンドを輩出し続けている世界最大のロック大国ですが、その中でも最も英国らしいバンドがキンクスなのでしょう。

ゴリゴリのビートバンドとして登場して以来、さまざまな音楽的変遷を遂げてきたキンクスですが、アコースティックとエレクトリックがない交ぜとなったサウンドを作り上げ、レイ・デイヴィスの諧謔とペーソスを盛り込んだ独自のソングライティングが一気に開花したのが、1960年代後半でしょう。

「ウォータールーサンセット」はそんな全盛期なのに、脱力し、ほのぼのかつ滋味深いレイ・デイヴィスの歌声が聴ける一曲。決してレノン=マッカートニーほどの天才ではないのですが、偉大なる超一流のB級ともいうべき、素晴らしいソングライターと言えます。