Flipper’s Guitar「Samba Parade」(小沢健二) 89Polystar
ネオアコ―スティック、略してネオアコ。パンク以降の英国ロックはリセット感も高らかに、何と爽やか路線をも包含してしまったわけです。
フリッパーズギターのサウンドは明らかに、ネオアコに影響されているのですが、その解釈の深さは軽々と本家を凌駕してしまっています。
解釈というか、底意地の悪さというか、確信犯的なアンバランスというか。
表向きは爽やかさを装っていますが、物事を考えすぎた結果、幾重にも反転した結果としての、ある意味やけっぱちな開き直り。
「サンバパレード」は、ファーストアルバム後半の怒涛の疾走感の幕を明ける、ふっきれたナンバー。
完全に躁状態に突入しているわけですが、意外に巧いギターが、絶妙な安定感をもキープしているところがキモです。