アメリカンロックの奥深さとダラシなさを象徴するバンド、グレイトフルデッド。
世評に従い、1970年のライブアルバム「LIVE/DEAD」が最高傑作だと信じ込み、永年こればかり聴きこんできました。陶酔感の高い、たゆたうような演奏が延々と続き、ゆるくハイにさせられますが、かなりの確度で眠気を誘われ、全70分聴き通すことはなかなか困難です。

しかし、「Ameriacan Beauty」「Workingman’s Dead」などの同時期のスタジオアルバムを聞いてみると、濃厚な滋味がたっぷり凝縮されて、かなりの珍味/美味ぶりなのです。

ザ・バンドほど渋くなく、バッファローほどカリスマ性はなく、バーズほどポップではない。米国ロックの精神的支柱であるボブディランよりも、むしろ、ジョージハリスンのような、弱弱しい魅力にあふれたジェリーガルシアのヴォーカル&ギター。

60年代後半から70年代前半にかけて、米国の人種のるつぼぶりは、さまざまな葛藤を産み、そもそも変態の感性を多分に持っている白人たちは、その本性をさらしたわけですが、最も素直さらしたのが、「デッド」なのかもしれません。

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