第40回 「ビッグサイトへの長~い道のり その4」

11月から引っ張ってきた東京マラソン話もいよいよ最終ラウンドを迎えました。

あと3日で本番です(これを書いているのは2月23日なのです。もちろん締切を過ぎてますorz)。

昨年10月11日にマラソン当選の通知がきてから4ヶ月が経過しました。
あれよあれよという間に4ヶ月は過ぎていきました。
フルマラソン未経験者の私が自信をもって本戦に臨めるように準備するには、あまりにも短すぎます。

しかも、その4ヶ月を振り返ってみると、事前調査の座学やイメトレばかりで実践は全くないのです(って、他人事のようです)。

あろうことか、豪雪を理由に屋外練習を回避し、屋内のスポーツクラブには仕事多忙という事実無根の理由で欠席し、唯一、自分の足で歩く機会である通勤時も、寒さを理由にバスで代替。
足を動かさずに4ヶ月。気がつけば、もう後がない。。。
マラソンの取っ掛かりさえ掴んでいないのです。

今更ながら練習に対して不誠実だった自分に腹を立て、後悔の念に駆られるのでした。
まぁ、いつものことですね・・・。人間の性格は変わりません。三つ子の魂百まで。
(※「三つ子」って、きんさん、ぎんさん、どうさんでしたっけ?)

誰かパソコンかマイコンで、物事に誠実に取り組むように性格に変えてくれないでしょうか?
(※「パソコン」=パーソナル・コントロール、マイコン=マインド・コントロール)

などと、ぼやいてみてもしょうがないので、あと3日でできること(或いは、やるべきこと)をやることにします。
それは東京マラソン参加のための「衣・食・住」の三点の準備です。

まずは「衣」。マラソン時の服装です。

「どのようなコスチュームで走るか?」については、漠然とランニングシャツと短パンをイメージしていました。
ところが、私が東京マラソンに出ると知った周りの人たちは、何故か皆「どんなコスプレで走るの?」と聞いてくるのです。

(※「コスプレ」=コスチューム・プレイ或いはプレイヤー。特徴ある衣装で演ずること、あるいは変なアニメキャラの恰好をした人。もしくは中年のおじさんが期待するプレイ??)

本来の主たる目的であるマラソンで成果が出せそうもない今となっては、コスプレで目立つというのも一つの見識(?)かもしれません。

例えば、偏愛してやまない「Star Wars」のルーク・スカイウォーカーのコスチューム。

(※「Star Wars」=「スターウォーズ」ジョージ・ルーカス監督・製作の大昔の銀河を舞台にしたスペースオペラ。全6話からなる。

※「ルーク・スカイウォーカー」=第4話~第6話の主人公のひとり。銀河を股に掛けて、父と喧嘩したり、双子の妹に恋愛感情を持ったりする)

スカイウォーカーだけに「空を飛ぶように歩く」ことができそうです。でも、マラソンは歩くんじゃなくて、走るのか・・・。

しかもコスチュームに特徴はないので、ライトセーバー(ジェダイの騎士が持つ崇高な武器)を持っていないと誰だかわかってもらえそうにありません。

なのにライトセーバーを持って往来に出ただけで、銃刀法違反で捕まりそうです。
このコスプレはNGです。

同じく「Star Wars」のダース・ベイダーのコスチュームはひと目でそれとわかるので、良さそうですね。
(※「ダース・ベイダー」=フォースの暗黒面に落ちた元ジェダイの騎士で、全身を鎧に包まれたサイボーグ。自力呼吸ができないため機械の助けを借りている。帝国の皇帝に利用されている)

しかし、あのフルフェースのヘルメットをつけて走るのはきつそうです。
100mも走らないうちに、息が切れて、「ヒー・ハー、ヒー・ハー」という不気味な呼吸音を発してしまいそうです。

やはりコスプレをするなら、最近の定番である初音ミクでしょうか。
(※「初音ミク」=音声合成ソフト。合成音で作成された楽曲を歌い踊るツインテール(怪獣じゃなくて髪型)の女の子。ボーカロイド)

初音ミクのコスプレということは女装です。
「女装家」という肩書きを名乗る男性がいますが、私は名乗るほどのモノではありません。
女装の際のコスプレに耐えられるほどのハートを持ち合わせていません。
(※ここでいう「コスプレ」は「コスメティック・プレッシャー(化粧の圧迫感)」のことです)

よって、ボーカロイド・初音ミクのコスプレもNGです。

やっぱり当初のイメージどおりランニングシャツと七分丈のズボンをはいて坊主頭で走ることになりそうです(けっして山下清画伯のコスプレではありません)。

次に「食」。マラソン前、マラソン中、マラソン後の食事です。
マラソン前には炭水化物を摂取して、筋肉内に糖質(カーボ)を蓄えることが重要です。
糖質を多く含むご飯やパスタ、いも類やバナナをたくさん食べて、筋肉内に溜め込んで、マラソン時のエネルギーの準備をする。これを「カーボローディング」と呼ぶようです。

たくさん食べ過ぎて、ふくよかになった人を「カーボロイド」と呼ぶこともあります。
ふくよかになった分だけ声量が豊かになり、歌を唄ったりします。
歌を唄いながら、女装して、髪型をツインテールにしてしまうこともあります。

そのままネギを持ったら、「ボーカロイド」初音ミクのコスプレ完成です。

コスプレの話はとっくに終わっています。ボーカローディングの話でした。。。

レース直前のボーカローディングは体が重くなるのでよくないようです。
なので、私は独自の解釈で、米やいも類を液体で摂取しようと、こっそり企んでいます。
どのような液体かはヒミツです。

マラソン中は、経口補水液やアミノ酸系のサプリを摂取するのが、いいようです。
走っている最中は冬場でも汗をかく上、素肌を露出しているために汗が蒸発し、
知らぬ間に脱水症状を起こしてしまいます。

脱水症状でのリタイアは、他の走者にも迷惑になりますし、マラソン大会の円滑な運営に水を差すことになってしまいます。(脱水なのに水を差す。。。なにも上手いことを言っていないのにドヤ顔をしてみる)
これは絶対に避けなければいけません。タイムを気にせず、こまめに給水するのが乾燥を防いで完走する秘訣です。(これはあくまで個人の感想です)

マラソン後は、宴会が待っています。
完走すれば、祝賀会。
途中リタイアならば、応援してくれた人たちにお詫びのご馳走会を開きます。

自腹を切りたくない場合はご馳走から脱走します(走る体力が残っていればの話ですが。。。意外と走れたりします)。

最後は「住」。マラソン参加時の宿泊です。
都内に住んでいる人は考える必要はないのですが、地方からエントリーするランナーは前泊が必要になります。
スタート地点は新宿の東京都庁なので、新宿近辺に泊まるのが良さそうですが、歌舞伎町は賑やかで落ち着いて眠れそうにないですし、二丁目近辺は「女装家」の方たちも多く、マラソン時の服装に迷いが出てきます(って、またコスプレの話か)。

隣の新大久保では韓国料理を食べ過ぎしそうだし、代々木では公園や競技場があるために必要以上にトレーニングをして本番に影響が出そうだし、渋谷は駅前のスクランブルの通行量が激しすぎて国際的に話題になっているし、恵比寿ではビールが呑みたくなるし、千駄ヶ谷では・・・といった具合にどこもマラソンの前泊に適しているとは言えないのです。

そこでどうするか?
都庁の前にテントを張って、寝袋で一夜を明かしましょう。
会場に一番乗りできます。
一番乗りすれば、スタートブロックも好位置が取れるに違いありません。
海外招待選手と並んで、テレビに映ることも可能です。
実力以上の快調な走りができて、国籍を変えずに日本人としてロンドンオリンピックの代表に選ばれます。
一躍ヒーローです。
もてます。
スポンサーがつきます。
ユニフォームが提供されます。服装を気にすることはありません。
コーチがつきます。トレーナーもつきます。食事を気にすることはありません。
トレーニング設備のある宿泊施設も提供されます。
ホテルを気にすることはありません。

夢のようです。。。実際のところ、夢です。本戦3日前の現実逃避です。

とはいえ、実は、非常にいい本を見つけたのです。

『非常識マラソンマネジメント』(岩本能史著ソフトバンク新書)です。
この本の副題が「レース直前24時間で30分速くなる!」。
魔法のような本です。
私はマラソン前日に読む予定です。

これで私は30分速くなります。(なにを基準に30分速いのかは永遠のヒミツです)

(特別なおまけ)
ゼッケン番号の下3桁は502。TKM42.195をステマしますので、捕捉してみてください。
(※蛇足ながら、「TKM42.195」=東京マラソン42.195kmの略、「ステマ」=ステルス・マラソンの略)

(おまけ・その2)
東京マラソン関連出費メモ

『非常識マラソンマネジメント』766円
航空運賃25,000円

合計25,766円

累計70,037円

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