第109回 クラフト〇〇
【2月上旬の寒い日に、今年もビール醸造体験に行ってきました。
あくまでも醸造「体験」です。
本来、1%以上の度数のアルコールを製造するには「お上のお許し」が必要です(たぶん)。
でも、ちょっとした「体験」、ほんの「火遊び」、なんとなく「出来心」で5%前後のビールっぽいものを作るだけなので、
お上も見て見ぬ振りをしてくれるのでしょう。
(実際は、きちんとした法的な根拠があって違法性が阻却されているに違いないはずですが)
ま、ぶっちゃけ闇ビールを5リットルほど作ったわけです。
そして、醸造がうまく進んで飲むことができるようになるのは4月上旬です。
毎年、自分が手作りしたビールを呑むのが愉しみで醸造「体験」をしているのです。
不味くたっていいんです。(本当は美味しいに越したことはありませんが)
でも、実は今年は事情があって闇ビールが呑めません。。。
その時期に、幻の「流氷明け毛ガニ」を食べに行くからです。
「流氷明け毛ガニ」とは何でしょう?
幻と言われているくらいなので、よくわかっていませんが、どうやらオホーツク海の流氷に関係あるらしいのです。
(そもそも「流氷明け毛ガニ」って名前だし)
ロシアのアムール川方面からやってくる流氷は、栄養豊富なプランクトンも連れてきます。
そのプランクトンをたっぷり食べて大きく育ったのが流氷明け毛ガニらしいのです。
もの凄く美味しいらしいのですが、市中にあまり出ることはなく幻(ま・ぼ・ろ・しーっ)と言われているらしいのです(伝聞ばかりです)。
その幻の味がどんだけ美味しいのか、是非「体験」してみたいのです(ど・ん・だ・けーっ)。
結局、何度も経験済みの密造酒体験より初めての体験に惹かれるのは人間の性(さが)なのですね。(遠くの親戚より近くの他人みたいなものです。ちがうか)
ところで、唐突ですが、最近クラフト〇〇って流行ってますね(と・う・と・つーっ)。
特に、よく耳にするのがクラフトビール。
昔、「地ビール」という地元密着型町興し的ビールがブームになりましたが、いつのまにか廃れてしまいました。
それが気がつくと、クラフトビールに名前を変えて復活したように見えます。
(と書きましたが、流氷毛ガニでお馴染みの「オホーツクビール」は日本の地ビール第1号で、今も「地ビール」としてがんばってます)
地ビールとクラフトビールの違いは何でしょう?
地ビールは小さな工場のような醸造所で作るイメージで、クラフトビールはお店の中で手作り醸造しているイメージです(あくまでもイメージです)。
そして「クラフトビール」という語感がおしゃれです。
お客さんの目の前で樽から出来たてクラフトビールを提供します。
「バルビゾン鴨のパテ」や「ミルク羊のトルマリンソース煮」のようなこじゃれた料理もいっしょに提供します。
クラフトビール自体もブラウンエール、ペールエール、IPA(情報処理振興事業協会、じゃないです。インディア ペール エール)、フルーツビールやスタウトなど多種多様です。
店構えもお洒落です。若い女性しかいません。
SNSに投稿できそうなビールを1杯、こじゃれた料理と(インスタ映え-)。みたいな感じです。
それに引き換え、中年のおじさんたちのビールは居酒屋の飲み放題が定番です。
枝豆と焼き鳥にいつもの中ジョッキ。(中身は第3のビールやホッピーだったりして・・・ちょっと侘しい)
ほかにもクラフトと言えば、クラフトチーズにクラフト紙(※)、クラフトワインというのもありますね。
ワインはそもそもクラフトじゃないかという意見もありますが、機械化されていない手作りのワインということでしょう。
葡萄の房、いわゆるクラスターを仕込み樽に投入して・・・】
「クラスター」と書いたところで、「自粛」の文字が脳裏を過りました。
実は2月の3週目にお隣の国へ弾丸ツアーの予定でした。
2月の初旬まではこんな妄想をしていました・・・。
【・・・巻物のように丸められた骨付きカルビを焼き網の上に広げて、豪快に炙る。
ほどよく焼き目がついたところをハサミで切りながら頬張る。
もちろんあわせる飲み物はチャミスル。
キュウリの細切りを入れたりして(って、今時は入れないのかな。前回訪れたのは20年くらい昔だし)。
焼肉にビールは邪道ですから。。。
とはいえ、韓国(あ、書いちゃった)でも、クラフトビールはブームのようです。
フライドチキンとかピザとか、やっぱりおしゃれな料理とあわせるみたいですね。。。】
それにしても行きたかったな・・・。
でも、行ったら帰れなかったのかな・・・。
韓国から北上して、中国、ロシアを抜けてクラフト経由で日本に帰れたかな・・・って、江戸時代の探検家・間宮林蔵か!?
(クラフトじゃなくて樺太(からふと)だし)
・今月の教訓:妄想の前に「手洗い・うがい・栄養休養」。
※「クラフトチーズ」は食品メーカー名の入った商品名で、「クラフト紙」のクラフトは「強靭」ということらしいです。