ヴォーカリストよりギタリストの方がかっこいいと思っていました。2番手のフロントマンとしてヴォーカルに寄り添いつつ、ギターソロでは俄然脚光を浴びる、痩身の優男。

1970年代後半、そんなパブリックイメージを体現したのが、チャーでした。
チャーのギターソロは、超絶なドリブルテクを披露するサッカー選手のような男子のカッコよさを体現していました。

しかし、優れたギタリストは必ずそうであるように、チャーはリズムギタリストとしても優れていたのです。ギターロックアルバムとして不朽の名作であるチャーのファーストアルバムには、カッコいいカッティングプレイが満載でした。

『Smoky』のギターソロはなんとカッティングで始まります。本来はバッキングの手法であるカッティング。コードストロークをリズミカルに刻む奏法ですが、ミュートを右手で小刻みに行い、音がフルに鳴ったり、鳴らなかったりさせるの感触が、ファンキーな妙味を醸します。

単音のソロも普通では考えられないフレージングとリズムで、切り込みます。ブルースフレーバーもふんだんに盛り込みながらの圧倒的なファンクネスでなぎ倒す、しなやかで力強いロックンロールは、日本が世界に誇れる到達点でした。