雪村いづみ 「マンボイタリアーノ」(Bob Merrill) 1955Victor

3枚組のアンソロジー『フジヤマ・ママ』が昨年出た雪村いづみ。
古くてダサい歌謡曲が75曲も続くのか?ともし思ったら大間違いです。50年代当時の最先端のサウンドが素晴らしいクオリティーで次々連打。
全然飽きません。

ほとんどが、アメリカのヒット曲のカバーです。ジャズ、マンボ、チャチャチャ、ロックンロール。若くて絶好調だったアメリカで、次々と量産される超ポップなヒット曲を、戦争で一旦リセットされて、勢いがつきまくっていた日本の十代の少女がはちきれんばかりの元気で歌う!
まだ屈折を知らない、若い日本と若いアメリカのピュアネスが炸裂してます。

「マンボイタリアーノ」は演奏が凄い。タイトル通り、マンボ。ホーンもパーカッションも本当にポップでダンサブル。間奏のスティールギターのワイルドさは超絶!です。更に、そこに乗っかる歌が天才。リズムの感覚とか声のコントロールとか、小憎らしいぐらいに弾けまくってます。