2024年5月21日 / 最終更新日時 : 2024年5月21日 編集長 今月の一冊 『空は世界のひとつ屋根』 イラストレーターにして寡作の漫画家、鶴田謙二の新刊『空は世界のひとつ屋根』が出た。120ページ弱で、定価1400円。コミックスにしては高い! となりそうだが、こんなに素晴らしい「世界」をたった1400円で堪能できるなんて […]
2024年4月16日 / 最終更新日時 : 2024年4月16日 編集長 今月の一冊 『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』 やはり、成瀬あかりが天下を取った。小説好きならなんのことかわかるだろう。そう、今年の本屋大賞は、現在日本の小説界におけるもっとも魅力的な主人公、成瀬あかりの活躍を描いた宮島未奈の『成瀬は天下を取りにいく』が受賞したのだ。 […]
2024年3月19日 / 最終更新日時 : 2024年3月19日 編集長 今月の一冊 『ノウイットオール』 第30回松本清張賞を受賞した『ノウイットオール』は見事な野心作である。切縞市という架空の市を舞台に、同じ登場人物たちが織りなす人間模様を描いた連作短編で、1篇目は推理小説、2篇目は青春小説、3篇目がSF、4篇目が幻想小説 […]
2024年2月20日 / 最終更新日時 : 2024年2月20日 編集長 今月の一冊 『ブッダのお弟子さんにっぽん哀楽遊行』 『ブッダのお弟子さんにっぽん哀楽遊行』ーーそのタイトルとゆるやかな装丁から、古くからの戒律を守るタイの僧侶が日本のカルチャーに驚く紀行を面白おかしく書いたもの、と想像した。だが予想はいい意味で裏切られた。著者は直木賞も受 […]
2024年1月23日 / 最終更新日時 : 2024年1月23日 編集長 今月の一冊 『世界は経営でできている』 講談社現代新書の『世界は経営でできている』が売れている。今月発売された同新書のなかで一番の売上で、発売即重版がかかったという。「上司はなぜ無能なのか?」という帯の惹句が人々の心に強く刺さったのだとするとそれはそれで日本に […]
2023年12月19日 / 最終更新日時 : 2023年12月19日 編集長 今月の一冊 『地雷グリコ』 時間ができる年末の楽しみはミステリーを読むことや数独などのパズルを解くこと。脳みそを自由に動かして楽しむこととは、案外仕事のないこの時期にしかできなかったりする。 今年も『このミステリーがすごい!』や「週刊文春ミステリー […]
2023年11月21日 / 最終更新日時 : 2023年11月21日 編集長 今月の一冊 『万物の黎明』 翻訳作品で今年最大の話題作といったらこれだろう。『負債論』、『ブルシット・ジョブ』のデヴィッド・グレーバーの遺作となった(2020年8月6日に書き終え、9月2日に亡くなったそうだ)『万物の黎明』だ。しかし、ここで紹介する […]
2023年10月24日 / 最終更新日時 : 2023年10月24日 編集長 今月の一冊 『遺伝子が私の才能も病気も決めているの?』 私は教育の会社を運営しているが、教育や子育ての現場にいると「遺伝」の話題が多く出る。子どもの才能は親からの遺伝で、子ども自身の努力は無駄なのか、家庭環境こそが教育に重要なのか、生まれ(遺伝)と育ち(環境)は子どもの学力や […]
2023年9月20日 / 最終更新日時 : 2023年9月20日 編集長 今月の一冊 『なぜ世界はそう見えるのか 主観と知覚の科学』 最近私は人と人を仲裁することが続いていて、帯に書かれた「全員が同意する『客観的な世界』は存在しない」という文章に思わず惹かれて、本書『世界はなぜそう見えるか』を購入してしまった。仲裁の際、同じ経験をしているのにお互いの認 […]
2023年8月22日 / 最終更新日時 : 2023年8月22日 編集長 今月の一冊 『アナロジア AIの次に来るもの』 前回ご紹介した『BRAIN WORKOUT』とはまた違うが、『アナロジア AIの次に来るもの』もコンピュータと人間の未来を示唆する作品だ。『BRAIN WORKOUT』が具体的にこの先の未来への対処法を展望した本だとする […]