2012年4月19日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 浅野ゆう子 「こころはからっぽ」(橋本淳/萩田光雄)76RCA 1970年代、日本の歌謡曲は、筒美京平という不世出のソングライターを擁し、絶頂期を迎えましたが、そのキモは加工の巧みさ、にあります。 米国を中心とする海外の旬の音楽の意匠を、日本風に解釈し、取り込み、オリジナルとは別物の […]
2012年3月19日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 Donny Hathaway 「The Ghetto」(Hathaway/Hutson)70ATCO ダニーハザウェイはいつもお洒落な帽子をかぶっています。 この帽子姿がよく似合っていて、いかにもインテリな雰囲気をかもしています。 お洒落でインテリな黒人。1970年代というソウルミュージックの爛熟期を迎えるにあたって、こ […]
2012年2月23日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 Chic「Le Freak」(Edwards/Rodgers)78Atlantic 薄くゴージャスな1980年代を象徴するのは、ナイルロジャースのプロデュースによる、煌びやかに空虚で、無機質にファンキーなサウンドでした。 デヴィッドボウイの『レッツダンス』、マドンナの『ライクアヴァージン』。 スーパース […]
2012年1月20日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 太田裕美「Rainbow City Light」(松本隆/筒美京平)77Sony 1970年代。 歌謡曲の絶頂期にヒット曲を量産した筒美京平にとって、太田裕美さんの、舌足らずでいながら、母性的なおおらかさと、知的な賢さをも併せ持った歌声は、大いに創作意欲をかき立てる素材だったのでしょう。 「レインボー […]
2011年12月19日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 Wes Montgomery 「Four On Six」(Montgomery)60RIVERSIDE エレキギターといえば、ロックの概念の大きな部分を構成している楽器だといえます。 電気的エフェクトにて、本来の弦の響きを逸脱するまでに増幅されたディストーションの破壊力は、刹那的な暴力衝動を体現しているといえるでしょう。 […]
2011年11月22日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 Kate Bush 「Cloudbusting」(Bush)85EMI ポップミュージックのソングライターとしては異質なほど、中世~近世の欧州の佇まいを纏っているケイトブッシュ。 英米のロックは、ブラックミュージックのシンプルさを過剰に増幅して、攻撃力を宿したわけですが、ケイト嬢は、シンプル […]
2011年10月20日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 Al Green「Take Me To The River」(Green)74Hi いなたい。どっしりと粘っこいリズムセクションは、どうしようもなく黒っぽさを分泌します。 それにしても黒人特有の、たっぷりタメの効いたドラムが、何故に非黒人である日本人の心までも揺さぶるのでしょう。 アメリカ南部メンフィス […]
2011年9月20日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 Public Image LTD「Poptones」(PIL)79Virgin 「抽象的」という言葉は、わかりにくい説明などを批判するときなどによく用いられ、一般に否定的なニュアンスが与えられています。 どうやら、「具体的」という言葉のほうを肯定的にとらえることが多いようです。 しかし、「抽象」とい […]
2011年8月17日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 「The E Street Shuffle」Bruce Springsteen(Springsteen)73Columbia 過剰。 言葉も過剰なら、音作りも過剰。その過剰な細部を転がしながら、 つんのめって疾走する。ブルーススプリングスティーンは究極に暑苦しく野暮ったいロックンローラーです。 しかし、その核心に強く抱かれているピュアネスの崇高 […]
2011年7月15日 / 最終更新日時 : 2016年2月1日 編集長 今月の一曲 「Slave to Love」Bryan Ferry (Ferry) 85EG ブライアンフェリーの存在感は、かなり独特で、ミュージシャンらしい直線的な激情がほとんどなく、幾重にもわかれては、またつながる複雑な線を描く微細な感情の襞を、巧みにコントロールしながら、音像に焼き付けているように思います。 […]