印刷

“顧客起点”のサービス提供を目的にシステムを選定

昭和62年、人々の健康美に寄与したいという発想で東京都内に設立されたフィブロ製薬様は、“お腹の調子を整える”特定保健用食品、「ゼリージュース イサゴールR 」の製造・販売元です。
日本国内99%という圧倒的なシェアを持つ同社取り扱いのサイリウムハスクを主原料とした「ゼリージュース イサゴールR 」は、同原料における第一号の特定保健用食品として、平成8年に厚生労働省より認可されました。

設立当初より“健康美”を探求し、医薬品、化粧品、健康食品の製造・販売を行ってきましたが、アメリカでサイリウムハスクに出会った創業者がその素材に着目。日本での展開を目指して輸入を開始、そして、商品開発・販売を実現し、現在では同社のトップセールスを誇る商品へと成長しました。
現在、一般流通されているサイリウムハスクを主成分とした商品のほとんどが、フィブロ製薬様のOEM商品だといいます。

「ゼリージュース イサゴールR 」の商品開発、特保への認定、商標登録といった準備期間を経て、約3年前に小売販売専用部門である“赤坂ロハス”が設立され、本格的な販売がはじまりました。“赤坂ロハス”は、対面販売の相談薬局で、お客様は、スタッフに直接相談しながら商品を購入できます。

システム導入の背景

赤坂ロハスでは、対面販売だけでなく、一度ご購入いただいたお客様からのリピートオーダーなどを承る通信販売も行っていましたが、お客様数が増加し、営業と出荷を分業し、出荷は本社が一括で行うことになりました。

分業体制を整え、次なるステップとして、テレビ通販の充実、インターネット通販の拡大を踏まえた大々的なプロモーションに力を入れることになりました。
「それまで、受注・出荷までの簡易ソフトと、請求処理を行う販売管理ソフトが分断されており、2システムを併用していました。しかし、注文が徐々に増え、作業が追いつかなくなりつつありました。加えて、今度は本格的なプロモーションを開始することになり、システムの再構築が必要になったのです。」と、赤坂ロハス 薬粧部 井上様は振り返ります。「一からオーダーメイドのシステムを構築する、という話もありました。しかし、通販ビジネスを始めたばかりの当社としては、ノウハウに乏しかったため、パッケージであれば、通販ビジネスに必要な機能、たとえばコンビニ決済や定期購入管理機能といった機能は始めから搭載されているであろうということで、パッケージソフトを探したのです。」

今回、これまでのシステムに変わる販売管理システムとして採用したのがBIG通販Pro。選定ポイントとして、通販に必要な一通りの機能があらかじめ標準化されていたことを挙げられています。

コールセンター設立

紙媒体(雑誌、新聞)やテレビ通販などのプロモーションが開始されると、注文数は飛躍的な伸びをみせました。

「注文が殺到する前にシステム再構築とコールセンター構築を終えておいて、本当によかった。」と井上様は当時を振り返ります。

本社に構築された11クライアントのコールセンターでは、使い方などの相談のインバウンド、フォローコールがメインのアウトバウンドと両方利用されています。

テレビショッピングで商品が紹介されると、注文の電話が集中します。テレビショッピングに関しては、昼夜問わずに注文を受け付けるため、テレビショッピング専用の外部コールセンターに委託されています。商品発送後、商品の使い方などの相談電話や、返品依頼の電話は本社コールセンターで受け付けられているため、外部委託している受注データはCSVデータを取り込み、本社で購買履歴を一括管理されています。

導入メリット

相談電話など、インバウンドの責任者である林様は、BIG通販Pro導入のメリットについて次のように語ります。「以前は、顧客情報や購買履歴、対応履歴を細かく管理しきれていなかったのですが、BIG通販Pro導入後は、応対履歴や購買履歴をすばやく把握できるようになりました。」

複数のテレビショッピング、紙媒体への広告掲載を定期的に実施している同社では、媒体別の費用対効果の測定が重要となります。同社では現在、媒体ごとの新規・リピート率を分析されていますが、この、費用対効果の測定もこれまで出来ていなかったことのひとつ。こちらの課題も、BIG通販Pro導入によりクリアされました。

他にも、導入メリットとして、1ヶ月に数千件という入金消しこみが発生する同社としては、入金消しこみを一括で行えるようになったこと、インポート・エクスポート機能を使った外部委託先とのデータ連携などを挙げられています。

健康食品の販売は、リピートオーダーや定期購入が多いのも特徴のひとつです。BIG通販Pro導入以前はエクセルで定期購入のお客様を管理し、伝票もその都度手作業で起票していたものが自動化され、かなりの業務効率化につながったそうです。

“顧客起点”の業務革新に、新システムSimplexを採用

「全体的に、以前の簡易システムに比べると、BIG通販Pro導入後は処理能力が格段に上がったと思います。」と、アウトバウンドの責任者、大天様は現在の状況について語ります。

一通りの業務改善は果たされたものの、次のステップとして、BIG通販Proから通販管理の新システム“Simplex”への入れ替えが決定している同社。

「売上規模的にも処理能力的にも、現在のBIG通販Proで充分満足はしています。しかし、通販というのは競合も多く、長く続けているとお客様からのご要望や新サービスが増え、その都度対応しないと、顧客が離れていく業界なのです。そのためには、システムも日々うまれる新サービスに順応に対応すべきと考えます。そこで、顧客サービスの充実を一番に考え、Simplexへの入れ替えを踏み切りました。」と井上様。

今の日本にはモノがあふれ、顧客サービスの継続的な維持といった企業努力なしでは、すぐに埋もれてしまいます。BIG通販Pro導入から数年経過し、通販ビジネスも軌道に乗った今だからこその、現状プラスアルファを期待しての決断でした。

顧客サービスの充実のほかにも、Simplexに期待する機能として、経理処理と販売管理の連携について挙げられています。「非対面販売の場合、クレジット決済後のキャンセル、未回収の督促といった様々な回収トラブルが発生し、処理が非常に煩雑になります。BIG通販Proでは、督促状を発行しておしまい。これでは、何の商品が未回収なのか、回収できなかった時の貸し倒れ処理などが発生した場合の処理までは出来ないんです。経理部門と営業部門では、欲しい資料が違うんですね。経理と販売管理は別管理という概念では、結局システムを併用することになり、企業としては不都合が生じます。Simplexには、経理処理を考慮したシステム設計を望んでいます。」(井上様)

今のシステムで充分、とお考えでしたが、“Simplexのデモを見て欲が出てきた”という同社。「現状プラスアルファには何が必要かを掘り起こしていく作業は、システム入れ替えに伴って出てくるでしょう。今後は、Simplex導入で得られる効果の検証と、Simplexを使いこなすことが一番の課題になると思います」(井上様)

フィブロ製薬様をはじめとした、当社の通販システム導入企業をモデルケースとして設計されたSimplexは、他の通販企業での活用も期待できます。

フィブロ製薬様での今後のSimplexの活躍に、注目です。