2021年10月19日 / 最終更新日時 : 2021年10月19日 編集長 今月の一冊 『LISTEN』~後編~ さて、前回に引き続き、『LISTEN』を紹介する。前回、この本は、「自分は人の話を聴けている」と思っている人の自信も打ち砕く、と書いたが、そのなかでももっとも破壊力のあるものは、第6章の指摘だろう。 ”誰かと話していると […]
2021年9月21日 / 最終更新日時 : 2021年9月21日 編集長 今月の一冊 『LISTEN』 書店でも平積みになっていることが多いので、『LISTEN』という金色の文字が輝くこの本を見たことがある人も多いかもしれない。「聴く」という地味なテーマにもかかわらず、よく売れていて増刷もかかっているそうだ。そして内容も素 […]
2021年8月23日 / 最終更新日時 : 2021年8月23日 編集長 今月の一冊 『最悪の予感』 パンデミックに対しては、患者の隔離以外にやれることはなく、ワクチンを開発を待つしかないーーかつては、そんな考えがアメリカの疫学界でも常識だったそうだ。それを覆したのが、2005年、ジョージ・W・ブッシュ大統領の時代に立ち […]
2021年7月19日 / 最終更新日時 : 2021年7月19日 編集長 今月の一冊 『氷柱の声』『貝に続く場所にて』 7月14日に発表された、第165回芥川賞は、石沢麻衣『貝に続く場所にて』と李琴峰『彼岸花が咲く島』が受賞した。ただし、今回の取り上げるのは、これらの作品ではなく、同じく芥川賞候補となっていたくどうれいんの『氷柱の声』だ。 […]
2021年6月22日 / 最終更新日時 : 2021年6月22日 編集長 今月の一冊 『実力も運のうち 能力主義は正義か?』 ハーバード白熱教室でおなじみ、『これからの「正義」の話をしよう』などのベストセラーでも知られるハーバード大学のマイケル・サンデル教授(政治哲学専攻)の新著が『実力も運のうち 能力主義は正義か?』である。 ここで能力主義と […]
2021年5月24日 / 最終更新日時 : 2021年5月24日 編集長 今月の一冊 『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』 今年の春頃、目立つ黄色の表紙の本が書店の平台を占領していた時期がある。『WHAT IS LIFE?』という本である。 著者は2001年にノーベル生理学・医学賞を受賞した英国人の細胞生物学者ポール・ナース。ナースは、ロック […]
2021年4月19日 / 最終更新日時 : 2022年8月23日 編集長 今月の一冊 『クララとお日さま』 『クララとお日さま』は、今のところ、今年最大の話題作だろう。 発売直後から、私の友人たちもSNSの上で「発売日に買った」とか「今何ページまで読んだ」とか皆が浮足立って投稿していたが、こんなことはここ数年なかったように思う […]
2021年3月18日 / 最終更新日時 : 2021年3月18日 編集長 今月の一冊 『山の旅人 冬季アラスカ単独行』 今年1月、雑誌「Number」における中村計によるインタビュー記事で、登山家・栗秋正寿は、「事実上の引退」を表明した。今回取り上げるのは、その栗秋の著書『山の旅人 冬季アラスカ単独行』である。 栗秋は、史上最年少でアラス […]
2021年2月16日 / 最終更新日時 : 2021年2月16日 編集長 今月の一冊 『短編宇宙』 集英社文庫の『短編宇宙』は宇宙をテーマにした短編アンソロジーだ。集英社文庫では、定期的に『短編○○』という、編集部がセレクトした短編集を出していて、『短編工場』『短編学校』『短編少女』『短編少年』等がある。良作も多く、例 […]
2021年1月19日 / 最終更新日時 : 2021年1月19日 編集長 今月の一冊 『この本を盗むものは』 『戦場のコックたち』そして前作の『ベルリンは晴れているか』という本格歴史ミステリで高い評価を得た作家の深緑野分。『この本を盗むものは』は彼女の最新作だ。 前作と雰囲気は大きく変わり、遊び心にあふれ、読書好き、小説好きには […]