徹底したコンタクトセンターの構築・運用
パナソニック株式会社のグループ会社 パナソニックSSエンジニアリング株式会社様では、社会インフラ系のシステムやPC、金融や流通系端末などの保守・メンテナンスを主に行われています。
横浜市にある本社内に50席のコンタクトセンターを構え、全国から寄せられる約40~50種のプロダクトに対する、トラブル対応や修理依頼などを一手に引き受けられています。 1日約150~200件の通話を、常時40名程度のオペレータが対応します。
コールセンター 全体の流れ
一次受付ではIVR(音声応答システム)により製品のカテゴリ別に振り分けられ、カテゴリ別 のチームに分けられたオペレータに、入力された番号によって通話がそれぞれ転送されます。
専任のオペレータは、お客様の所在地、使用機種、過去の履歴などを見ながら対応。対応しきれなかった案件に関しては、すぐ後ろに控えているバックヤードスタッフに相談します。現在の社内クローズ率(解決率)は約95%、ほとんどを社内で解決できています。社内で解決出来なかった案件は、製造部門へフィードバックし、解決します。
製造部門や他部門への作業依頼書は、BIG顧客管理Proの台帳印刷で設計し、その場でプリントアウトし、関連部署に依頼します。
高いヒット率
お客様情報は、BIG顧客管理Pro CTIにて設計されており、所在地などのお客様基本情報、契約期限、問合せ・対応履歴情報などを管理されています。
現コンタクトセンター構築は、2003年10月から導入を検討開始し、同12月に本格稼動をされたばかりで、目下マスター移行の過渡期になっています。
「弊社のお客様は不特定多数ではなく、特定多数、つまりほとんどが保守契約を結ばれたお客様です。今後、移行が完成すれば8割方のヒットが望めます。」と担当の中嶋所長は語ります。
交換機の機能である通話録音機能は、いまのところドキュメントベースで残しているので使用されていませんが、外回りをしている人のために、今後は使用することも検討されているようです。
今後の展望
「今後は、月に5000件ほどの保守のお客様増加が見込まれます。保守契約は、1年間の有効期間で毎年更新作業が発生します。このCTIシステムを、電話対応のためのだけではなく、顧客情報を契約更新の案内などにも有効活用したい」とのことです。
整然と並んだオペレータ、バックヤードスタッフ、管理者のデスクから目の届く位 置に、大きな液晶ディスプレイがあります。このディスプレイには、未対応の案件が常に表示されており、徹底した危機管理、コンタクトセンター運営をされています。
担当の中嶋所長は、これまでにいくつかのコンタクトセンター構築に携わってこられただけあり、随所に経験やノウハウが感じられる、理想的なコンタクトセンターを見せていただきました。