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お客様とのコミュニケーションとマーケティングを両立するCTIシステムの導入

福岡県にある有限会社ジャパンコールサービス様は、さまざまな種類の健康食品の製造・販売をされています。

お客様は、主に高齢の男性。商品は、男性の更年期向け商品、血栓予防のサプリメント、青汁など多岐に渡り、高齢の方たちの健康維持に強い味方となっておられるようです。その背景には、単に商品力に頼り、ただ販売する企業としてではなく、お客様の健康に関する心配事や悩みなどを、気軽に相談できるオペレータの存在が大きいようです。

事務所内にあるコールセンターには常時オペレータが数名スタンバイし、お客様からの相談を受けたり、相談にのった上でお客様に最適なサプリメントをお勧めしたりされています。

システム導入のきっかけ

商品のプロモーションは、主に地方紙などの新聞を利用されている同社。広告掲載後には、お客様から問い合わせや注文の電話が多数寄せられます。その他、注文はハガキやFaxなどもあり、紙の情報と電話の情報が一元化されないという問題がでてきました。

更に、広告の効果が出て注文が増加するに従い、電話応対時に、お客様一人ひとりの情報をすべて把握するのに限界を感じ始めてもいました。

電話を使った業務がメインとなる同社では、電話業務の自動化と、オペレータとお客様のコミュニケーションの手助けとなる情報管理のためのシステム導入を検討。情報の一元化はもとより、広告媒体のレスポンスを測ったり、お客様の嗜好などをマーケティングするのに役立つという判断で、CTIシステムをご導入いただきました。

アウトバウンドがメインのコールセンター

健康食品の販売には、健康に関する相談がつきものです。

お客様とのコミュニケーションを特に大切にしている同社では、購入履歴以外にも独自の管理項目が必要とのことで、自由に管理項目の設計できる顧客管理システムと、通販ならではの受注形態に対応するBIG通販Proを連動してご利用いただいています。

BIG通販Proで入力された購入情報を、自動的にBIG顧客管理Proの履歴項目に表示させるカスタマイズをしています。これにより、お客様とのコミュニケーション履歴と、購入履歴を同時に確認することができ、通話中の確認作業が効率的に行えます。

お客様からのお問い合わせや受注の電話もありますが、こちらのコールセンターはアウトバウンドがメイン。健康維持のためのサプリメントを販売するにあたり、当然ながら気にかかるのは、お客様の健康です。オペレータは、1ヶ月でなくなるサプリメントがちょうど切れるころに、前回購入日から該当のお客様を検索し、アウトバウンド機能で電話をし、様子を伺っているそうです。また、電話だけではなく、定期的に手書きの葉書を出し、お客様との信頼関係をより強いものにしているようです。

サプリメントの通販をはじめた当初、まだあまりお客様が多くない頃は、お客様一人ひとりが見えているという安心感から、キャンペーンのお知らせなどは印刷会社を使ったDMでお知らせしていました。しかし、お客様が増え始めたからこそ、一方通行と受け止められがちなDMではなく、直接コミュニケーションを取ることのできる、電話でのお知らせに切り替えられたそうです。電話なら、双方向のコミュニケーションをとることができ、お客様の評判も良いようです。

受注・マーケティング業務とコールセンターの分業

実際の受注は通話オペレータではなく、別部門が担当し、BIG通販Proで処理しています。お客様に、購入のきっかけ(広告媒体)やご希望の決済方法などを伺いながら、受注伝票を入力。後日、この「購入きっかけ」の区分を月別で集計し、プロモーション計画に役立てられています。

商品の出荷は、在庫を管理している倉庫に委託しています。ネットワークで繋げられた倉庫では、入力された受注伝票の内容にしたがって出荷作業に移ります。出荷件数は、受注入力した件数と後日リストで照合し、ミスを軽減しています。

また、繰り返しご購入頂くお客様には、定期購入機能を使い、毎月商品を間違いなくお届けしています。

今後の展望

このように、オペレータはお客様とのコミュニケーションを密に図り、出荷と在庫は倉庫で管理し、マーケティング部門では、お客様の反応を元にプロモーション計画を立てるという具合に、うまく分業されている同社。

今後の方針もこれまでと変わることなく、「売りっぱなしではなく、顧客管理システムの機能を使ったフォローで、お客様の関係を大切にしてゆきたい」と総務部部長 千堂様は語ります。

顧客管理システムと販売管理システムは、単にオペレータとお客様の関係を手助けする道具にすぎません。企業の基本方針を曲げることなく、この道具をうまく活用・実践されていることが、システム導入における成功の要因なのでしょう。