サッポロビールのファンで構成される「サッポロビール会」の会員管理にBIG顧客管理Proを採用
サッポロビール株式会社 北海道本社 様
- システム概要
- 顧客管理システム
- 所在地
- 札幌市中央区北1条東4丁目8-1
- 製造業
”日本のビール”の代名詞、サッポロビール様では、ビールを中心に発泡酒やワイン、焼酎など、時代にあった商品を次々と展開されています。
北海道開拓使のシンボルマークである北極星をモチーフとした同社のロゴマークは、サッポロビールの原点である開拓使麦酒醸造所設立当初からのもの。
そのマークは、時代の流れとともに色やイメージを変えながらも、原型は変わることなく現在に継承されています。
サッポロビール会
そんな北海道で生まれたサッポロビールをこよなく愛する人々から構成される”ビール会”というものが存在します。ビール会自体は全国的に普及していますが、特に北海道での活動が盛んで、会員数も一番多いそうです。単なるビール好き、というよりも、やはり地元サッポロビールのファンクラブのような存在なのでしょう。
サッポロビール会の発足は明治41年。北海道で生まれたビールを道内に広めるために発足されました。当時の発足人は、現在の北海道大学の教授たち。発足人である教授らが、メーカーである開拓使麦酒醸造所にその趣旨を説明し、賛同した当時の開拓使麦酒醸造所が世話役を引き受けることになりました。
そうして現在に受け継がれたビール会のメンバーは、道内企業のトップや、大企業の北海道支社長などの名士で構成されるそうです。入会希望者は後を絶たず、現在の会員数は約700名を数えます。その700名以上の会員の管理は、現在のサッポロビール 北海道本社 営業部に引き継がれたのです。
サッポロビール様の “世話役”としての主な役割は、会員様の管理とビール会の主催にあります。
サッポロビール会は、毎月1回、地元のホテルなどで開催されます。
始まりの鐘を合図に、総勢200名程度の会員様がサッポロビールを楽しまれるというその会は、さぞかし盛大な宴なのだろうと想像できます。
ただビールを楽しむだけでなく、工夫を凝らしたイベントで会員様を更に盛り上げます。中でも毎回行われるのが、連続出席者の表彰と、満80歳をむかえられた名誉会員の表彰というイベントです。
ビール会のためのシステム構築
会員様からの要望で始まった連続出席者の表彰は、50回、100回など出席回数によって表彰されるため、過去の出席回数をカウントする必要がありました。そのため、歴史あるビール会の会員管理は、既にだいぶ前からシステム化されており、出席回数のカウントといった必要な機能はビール会専用に独自で構築されていました。
しかし、ハードとシステムが老朽化し、システムの入れ替えの話が持ち上がりました。そして、顧客管理としての基本機能を備えていること、独自機能をカスタマイズできる自由度がポイントとなり、BIG顧客管理Proをご導入頂きました。
システム入れ替え時の様子について聞いてみると、「以前のシステムは、ボタンひとつで帳票が出て便利でしたが、システム自体が古くなったので、だましだまし使っていました。古くから管理していた2000件ほどのデータをそのままコンバートして新システムで使えたので、入れ替え作業は非常に楽でした。」と、営業部 北垣様は振り返ります。
会員管理と出席履歴管理
ビール会には、サッポロビール会を主体として、女性会員のみの女性ビール会、地域別のビール会、企業単位で参加する企業ビール会など様々な種類があり、会員はそれぞれ別のDBで管理しています。
BIG顧客管理Proで利用する機能は、大きく2機能。
まず、基本の顧客情報管理です。
氏名や住所などに加え、名誉会員を表彰するための年齢管理、紹介者名、ビール会への出席回数といった項目を以前のシステムから継承し、さらにBIG顧客管理Proに入れ替えてからは、過去の出席履歴も管理できるようになりました。
そして、毎月行う業務のビール会案内状送付と出席管理です。
該当会員を検索して宛名ラベルを印刷し、次回ビール会の案内状の葉書を配送されています。ビール会開催後に、カスタマイズをした専用の画面へ出席された方の会員番号を入力し、更新処理をすることにより、該当顧客情報に出席履歴が残り、通算と連続の出席・欠席回数がカウントされるようになっています。必要な帳票は、各ビール会に毎に異なるため、出席回数、生年月日を条件項目として、それぞれ検索を行い、印刷しています。
また、日常的に、お誕生日カードや名誉会員様へのお知らせなどにもご活用いただいています。
BIG顧客管理Pro 導入のメリット
「以前のシステムは、業務がすべて自動化されていて便利だった半面、汎用性がないというデメリットがありました。パッケージソフトであるBIG顧客管理Proは、検索・抽出機能が充実しており、アイディア次第でいくらでも欲しい資料を出すことができ、応用範囲が広がりました。」と、北垣様。
また、以前のシステムでは管理出来なかった出席履歴が自動で蓄積されるため、会員様からのお問い合わせにも簡単に答えられるようになった、というメリットもあったようです。
今後の展望
システム入れ替えによって、いくつかの業務で効率化を果たした同社ですが、葉書による案内状送付という手作業による業務も残っているのが現状です。
「メールが普及しつつある今、ビール会の案内もメールで行うという案も過去に出ました。しかし、全ての会員様がメールアカウントをお持ちとは限りません。メールは便利ですが、慎重に検討する必要があります。」と、北垣様は語ります。
もうすぐ、サッポロビール会は発足100周年を迎えるそうです。
会員管理、セミナーやイベントの出席管理の事例は多くありますが、定期的に行われる宴会の出席履歴管理という例を見ない今回の事例は、メーカーであるサッポロビール様とそのファンであるお客様とのつながりをとても大切にしている証拠でしょう。
今後は当社としても、メール機能の充実と顧客情報との連携について検討し、このような、企業とお客様のよりよい関係をサポートできるシステムづくりを目指す必要性を感じました。