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通販受注コールセンターのアウトソーシング先と売上・顧客情報を共有

200万本以上の売上を誇る“ドクター・水素水”。
ドクター・水素水とは、水素を発生させる金属マグネシウムと天然石の入ったスティックを水の入ったペットボトル等の容器にスティックを入れると、20分後には水素を豊富に含んだ水を作ることができるという画期的な商品です。

数ある水素水の中でもパイオニアである開発メーカー、フレンディア様のホームページには、愛用者から実際にドクター・水素水を飲み続けた感想など、様々な声が寄せられています。

ドクター・水素水以外にも、サプリメントなどの健康食品も販売する同社ですが、ドクター・水素水は平成20年5月には全日本学生ハンドボール連盟のオフィシャルサプライ商品として認定され、スポーツ選手をはじめ、子供からお年寄りまで、多くの方々に愛用される同社随一のヒット商品となっています。

導入のきっかけ

商品は、公式ネットショッピングサイトのほか、TVショッピングで購入できます。

ドクター・水素水の発売は会社設立からまもなくのこと。発売以来、口コミなどでじわじわと人気を広めてきましたが、TVショッピングをやり続けたことでお客様の目に留まる機会が増え、徐々に認知度は上昇。それまで、表計算ソフトで作ったシステムで、自社で受注・出荷処理を行っていましたが、作業がとても追いつかなくなったのです。

システムの再構築とアウトソーシングの検討を本格的に始めた頃、販売店からBIGシリーズをご紹介頂き、“これからやってみたいという機能が一通り揃っていた”という理由で、BIGシリーズをご採用いただきました。

そして、 注文のほとんどを占めつつあったTVショッピングからの注文を外部に委託、自社ではネットショップからの注文や販売代理店からの注文、1度ご注文頂いたお客様からのリピートオーダーなどの注文の一部と、分散処理による販売体制が整いました。

受注~入金までを外部コールセンターに委託

自社内にあるコールセンターのほか、早朝から夜中まで放送しているTVショッピング専用の受注センターと、もう1社のアウトソーシングのコールセンターを持つ同社。TVショッピング専用の受注センターでは、フレンディア様と同じBIG通販Proを導入いただき、VPNで本社とつないでいます。これにより、売上情報がリアルタイムで把握できるようになっています。もう1社のコールセンターでは、受注情報を独自システムで管理。受注情報をデータでやりとりし、本社の売上サーバーに取り込み処理をします。

アウトソーシング先では、1日に大量の注文を受け付けられます。そこで、受注コールセンターで受けた注文情報をエクセル形式で運送会社に委託、ピッキング、配送、入金管理までトータルで管理され、更なる効率化を図っています。

確かな商品力で、長期間使い続けるお客様が多いというドクター・水素水は、リピートオーダーが多いのも特徴です。「手組みのシステムでは管理しきれなかった、お客様のご注文履歴、お問い合わせ履歴が管理できるようになったので、いつ購入したのかというお客様からのお問い合わせにも迅速に対応できるようになりました。」と、企画部 取締役 高橋様。

半年で交換となるドクター・水素水。お客様自身が交換時期を把握して、定期的にご注文いただくケースもありますが、ほとんどのお客様が自身の交換時期を把握していない、または忘れてしまっていることが多いそうです。そのような場合、半年前の購入履歴から該当のお客様を検索し、DMで交換時期のお知らせをされています。心のこもった葉書を送られたお客様からの反応は上々で、リピートオーダーにつながっているそうです。

導入効果

「一番の効果は、アウトソーシング先との情報共有ですね。それまで管理していた表計算ソフトでは実現できなかった販売統計について意識するようになったのも、BIG通販Proを導入してからです。」と、高橋様。ドクター・水素水の売上の割合のほとんどを占めるアウトソーシング先の情報は、販売戦略に欠かせないデータとなっており、その貴重な情報の把握は同社にとって非常に重要なポイントのようです。

同社では、TVショッピングのほかにも複数メディアでのプロモーションを実施しており、アウトソーシング先の受注情報も含めた売上全体から、どの媒体、どこの地域の反応が良かったのかを分析して次回のプロモーション計画を立てたり、キャンペーン実施時には都道府県別レスポンス率を出したりと、売上情報を販売戦略の検討材料に役立てられています。

このように、データを活かしたプロモーションやお客様へのアフターフォローなど、BIG通販Proの導入によりサービスの幅が広がった、と高橋様は語ります。

お客様の声を活かした商品づくりを目指す

水素水のパイオニアとして確かなブランドを確立している同社ですが、“通販”という大きな括りの中では、発展途上中、とお考えのようです。“通販”をより効率的に行うために、システムに求める機能について高橋様にうかがいました。
「当社は、通販事業をするために立ち上げた“通販”のプロ集団ではなく、商品がお客様に認められたことにより、通販会社としてのノウハウを持たぬまま手探りで成長している状態です。そんな私たちですから、システムを100%使いこなしているとは思いません。BIG通販Proを使うことによって、“通販”のノウハウを吸収したいと思っています。そのためには、私たちのような通販を営む企業が使う機能の標準搭載はもちろん、その企業の個性を生かす柔軟性もあるとベストですね。」

少数精鋭で経営されている同社では、梱包、発送といった業務を外部に委託し、商品開発やお客様との直接のやりとりを大切にされています。出荷処理などの業務に追われることなく、販売戦略やお客様との対話に時間を割けるようになったのも、アウトソーシングによる業務分担が大きな要因なのでしょう。

通販による累計販売数200万本以上という実績の影には、実際に愛用者のもとに足を運び、お客様の声に耳を傾けるという地道な努力を重ねている同社。

様々な業態、業種のお客様が利用するパッケージソフトも、多くのお客様の声を活かし、ノウハウを凝縮させる必要性があるのだと、あらためて教えていただきました。